トヨタは、2017年10月25日から開幕した東京モーターショー2017で、79人乗りFCバスコンセプトモデル「SORA」を初公開した。
トヨタ SORAの市販モデルは2018年から発売を予定しており、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東京都を中心に100台以上のSORAが導入される予定となっている。
SORAは、燃料電池自動車ミライ向けに開発したトヨタフューエルセルシステムを採用し、走行時にCO2や環境負荷物質を排出しない優れた環境性能を実現しているほか、大容量外部給電システムを搭載し、高出力かつ大容量の電源供給能力(最高出力9kW、供給電力量235kW)を備えており、災害時に電源としての利用が可能となっている。
安全面では、社内外に合わせて8個搭載した高精細カメラにより運転手に音と画像で知らせるバス周辺監視機能が加わった。
利用者の利便性面では、日本初の自動格納機構付き横向きシートや、モーター走行により変速ショックがなく、急加速を抑制し緩やかな発進を可能とする加速制御機能を採用し、乗り心地の改善を行った。また、バス停に向かう路面の誘導線をカメラが検知し、自動操舵と自動減速により、バス停とバスの隙間を約3cm~6cm、バス停車位置から前後約10cmの精度で停車させる自動正着制御を採用したことで、車いすやベビーカーの利用者の乗降性を向上させた。
更に、車車間通信や路車間通信により、安全運転を支援するITS コネクトに、バス同士の車群走行の支援やバス優先の信号制御(PTPS)を追加したシステムを導入することで、バスの輸送力、速達性や定時性が向上し、利便性が高まった。
デザインでは、従来の路線バスに見られる六面体(箱形)から大きく異なる立体的な造形を追求し、前後ランプにLED採用、一目でFCバスとわかるデザインが特徴となっている。
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