我が国は自動車生産で世界をリードしていると言っても過言ではない。
きめ細やかな仕上がりや心配り溢れる装備、きっちりとした機械的完成度がそれを実現しているのだろう。これは日本人の気質や日本の文化風土が生み出したことかもしれない。
だが、気がつけばクルマに「日本に古来から伝わる文化を盛り込む」ことはなかなか出来ていない。
文化的な継承を行ってきた例としては日産 インフィニティQ45(初代)がダッシュボードに漆塗りを採用していたり、古くはプリンス・グロリアが西陣織をシート生地に使用、最近では日産 キューブのサンルーフシェードを「SHOJI(障子)」として和風を押し出している。
また、これまでも車名に和を感じさせる車種(アスカやカムリなど)もいくつかある。
だが、こうして振り返ってみると、たしかに端的に和風をクルマに盛り込んだクルマはあまりないことに気がつく。
内装用にステアリングカバー、アシストグリップカバー、ティッシュカバー、ウエストパッド、シートベルトカバー、車検証入れなどの小物用品だけでなく、ハイエース一台分のレザーシートカバーなどが用意される。製品の多くは白もしくは黒のレザーに和柄をピンポイントに使用していることが特徴である。
内装に和を持ち込む発想の新しさも注目すべきだが、さらに斬新なのが桜や菊、薔薇、漢字をモチーフにした和柄イラストのグラフィックスを外装に貼り付けていたことだ。
アウトライン以外はボディカラーが残るカットが施されたラメ処理のグラフィックスシールは大小サイズおよび8種のカラーが用意され、好みに合わせてカスタマイズを楽しむことが出来るようになっている。
ハイエースの和風カスタマイズでは過去に車内に畳を敷いて「和室」を作った例があったが、内外装合わせたトータルコンセプトでのカスタマイズアイテムとして「舞杏」が新しい波を起こすかもしれない。
今後、注目のブランドだ。
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