トヨタが24年ぶりにモデルチェンジを敢行した、新型コースター 緊急(同乗)試乗レポート(2/3)
- 筆者: 遠藤 イヅル
- カメラマン:オートックワン編集部・TOYOTA
思いのほか古さを感じさせない先代コースター
発表会では、既存モデルとなる3代目と新型の比較試乗も行われた。
マイクロバスのため、なかなか一般的にステアリングを握る機会が無いが、パッセンジャーとして乗ることは多いことから、試乗会もパッセンジャーとして後部座席に座って進化を確認することとなった。
>>[画像121枚!]トヨタ 新型 コースター フォトギャラリー
まずは先代の3代目コースターに乗り込み、小さなカーブ、直線、石畳など様々な路面条件を体感出来る試乗コースを2周する。
乗り心地や各部の仕上がりに古さを感じる要素はほとんど無く、モデル末期でも販売台数が世界規模で伸びていたことからも3代目の熟成ぶり、そして完成度の高さがうかがえる。
しかし新型コースターの快適度は格段にアップしていた
だが、その後新型コースターに乗り換えると・・・低反発クッションシートが採用された新しく快適な座席は座り心地もよく、振動や騒音がよく遮断されて快適性はさらに向上していた。
乗り心地も荒れた路面でもショックが身体に伝わらず、3代目モデルでは感じられなかった「ふんわり」とした印象すらあった。
先代モデルに存在していたエアサスペンション仕様は、現時点では新型コースターには存在していないが、ノーマルモデルであっても十分に快適。
前述のように既存のシャーシを流用している新型だが、前後スタビライザーの採用、ショックアブソーバーの減衰力強化など細やかなチューニングを行ったことにより、フラットで快適な乗り心地を実現していることは特筆に値する。これには剛性が高いボディを載せた効果もとても大きいはずだ。
新型コースター開発主査の山川雅広氏、主幹の服部達哉氏によると、その効果はこれまた驚き。車内に閉じ込められた空気は、コーナーを曲がる際に車体と一緒に動くとは限らないのだが、この空気がアルミテープを貼ることによって車体とセットで動くようになり、その結果操縦安定性が向上するほか、こもり音も減少するのだという。
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新型コースターの室内空間における”あのテープ”の理論は、実のところまだ完全には解明されていないとのこと。だが大きな車体を持つマイクロバスだけに、空気の質量も無視出来ないだろうと考え、試しにテストしてみたところ驚くほどの効果があり、晴れて正式採用された、とのことだった。
なお86をはじめ、多くのトヨタ車で見られる整流パーツの”エアロスタビライジングフィン”も、新型コースターではサイドマーカーランプに見ることが出来る。
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