トヨタ 新型オーリス 試乗レポート/松下宏(1/3)
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:島村栄二
大激戦区の欧州Cセグメントに投入
2012年8月にフルモデルチェンジを受けた「トヨタ オーリス」。
オーリスはヨーロッパ向けのカローラクラスとして販売されているクルマで、VWゴルフやプジョー308、フォード フォーカスなど主力車種がそろう“大激戦区”のCセグメントに投入されている。
日本では、このクラスのクルマはあまり売れなくなってしまったが、新型オーリスはヨーロッパの中心的な市場へ投入すると同時に、国内でもスポーティな志向を持つユーザーの受け皿として開発が進められた。
先に登場した国内向けのカローラ(アクシオ&フィールダー)とはプラットフォームが異なる。国内向けカローラは5ナンバーサイズを守る必要があるため、ヴィッツ用のプラットフォームを採用していたが、オーリスにはトヨタの上級FF車に幅広く使われる少し大きなプラットフォームが採用されている。
このプラットフォームは全幅の広いクルマ用に開発されたもので、5ナンバーボディに仕上げることができない。そのため、国内向けのカローラとヨーロッパ向けのオーリスでは、全く別のプラットフォームを使ったクルマとなった。
オーリスは日本の市場に広く浸透しているクルマではないが、2006年に初代モデルがデビューしたときのインパクトは強烈だった。ほんの2~300m走っただけで他のトヨタ車と全く違うことが分かるくらいに、ヨーロピアンテイストを強く感じるほどの足回りを採用していたからだ。
その足回りは操縦安定性に優れていたものの、硬めの乗り心地が不評を買った面もあったため、マイナーチェンジで乗り心地重視の足回りに変更された経緯がある。なので、今回の新型オーリスがどんな足回りを採用しているか、試乗前から興味があった。
スポーティさを強調した内外装
エクステリアデザインは“スマートダイナミズム”をテーマにワクワクするスポーティさを追求し、ひと目でカッコ良いと分かるクルマへと仕上げられていた。
パッと見て飛びつきたくなるほどのカッコ良さというワケではないが、それなりに新しさを感じさせるデザインに仕上がっている。近くで見ると台形のロアグリルが印象的で、遠くから走ってくるオーリスを見るとグリルのほうが目立つ印象だ。
インテリアもスポーツシートを採用したRSを中心に、全体的にスポーティな雰囲気でまとめられている。助手席の正面パネルは、グレードによってカーボン調、本革、ブラックメタル調の3種類が設定されている。
ホイールベースは従来と同じ2,600mm。この数値はハッチバック車としてはかなり長めのもので、これによって余裕の室内空間を作っている。際立って広いという印象ではないが、前席も後席も十分な広さだ。
運転席に乗り込むと、想像以上に低い着座位置に驚く。まるで86のシートに座ったかのような印象だ。今回のモデルで全高が55mm低くなったのに合わせて着座位置も40mm低く設定されたのだ。もちろんシートのハイトアジャスターが装備されていて、ドライバーが体型に合わせて好みの高さに調整できる。
アジャスターの調整量が拡大されたので、相当に高い位置まで高めることが可能だ。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。