86supercharger試乗レポート/今井優杏 ~TOM'S製スーパーチャージャーを搭載したTeam Netz特別コンプリートモデル~(3/4)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:和田清志
乗り込んですぐに感じるのはとにかく低い回転数からドッカンと分厚いトルクが膨らむこと!この加速感はちょっと他では感じられないかもしれない。
プロトタイプ開発当初は+5kgのトルクUPを目指していたが、今回製品化されたのは+8kg。ま・さ・か、の、プロトタイプよりもヤンチャな数字になっていたのだ。
もちろんその数字は如実に身体でも感じることが出来るものだ。
特にローギアでのトルクは、普通にアクセルを踏み足していくときでさえも、過給が効きはじめた瞬間ドカンと背中を蹴られたかのような、頸椎を後ろに引っ張られるくらいのGをたやすく生む。遠慮なく言ってしまえば、慣れないうちは過給トルクに振り回されて、ガクガクとピッチングしてしまう可能性がある。
これは件の電磁クラッチの仕業でもあるのだが、クラッチが繋がった瞬間すぐにスーパーチャージャーが効き始めるので、段付き感があるのは仕方がないといえる。
ちなみにこのカツンと過給が始まる感じは『敢えての味付け』なんだそうで、ノーマルとの違い感、特別感を感じてもらうためにフィールを解りやすく付けたんだそうな。
確かにこれなら一般道でもどこでも『オレのは“86 Supercharger”なんやな!』と実感出来る。
また専用設計された排気システムから生まれるヴォオオオ…という低いサウンドもエキサイティング。車内にはスーチャー独特のキンキンした過給音が程良く響いて、これも特別感を味わえる演出のひとつだと感じた。
もうひとつこのスーパーチャージャーを楽しむ裏技として教えてもらったのは『SNOWモード』を使うこと。
雪道での走行の際、急激な発進・加速を行うとスピンをしてしまう可能性があるため、『SNOWモード』を選択するとレスポンスが遅れるようになっている。その特性を利用すれば、ピーキーな感じを自然に抑えてくれるのだそうな。なるほど!
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