国産初の量産EVスポーツカーに“近未来的な走行サウンド”を ～今秋からトミーカイラZZにオプション搭載～

“GLM”と“ローランド”がコラボレーション！

電気自動車のベンチャー企業であるGLM株式会社と電子楽器メーカーのローランド株式会社は、電気自動車向けのサウンド・システムを共同開発し、国産初の量産EVスポーツカーである「トミーカイラZZ（ズィーズィー）」のオプションとして搭載、GLMより2015年秋に販売開始すると発表した。

エンジンが搭載されておらず、排気も無いEVは静穏性が高いものの、スポーティな走りを求めるユーザーにとっては物足りない。そこで、ローランドのシンセサイザー技術「Behavior Modeling Technology」を応用することで滑らかでダイナミックに変化する、自然な走行音を楽しむことが出来るようにしたのだという。

具体的には、シンセサイザーで一般的なPCM音源を利用すると音が不自然になってしまうところ、Behavior Modeling音源技術を使えば幅広い車速変化への自然な対応が可能となるほか、俊敏なドライビング操作にも追従、また将来的にはユーザーによる自由な編集も可能になるとのこと。

サウンドの出力方法については、GLM EV Sound Systemと呼ばれる音源を搭載し、車載スピーカーに接続して音を発生させる。今は法規上の問題もあるため、車内のみでサウンドを楽しむ形となっている。

今回、僅かな時間での同乗走行という形ではあるものの、EVサウンドを搭載したトミーカイラZZへの試乗が叶ったので、以下の動画をご参考頂ければ幸いだ。

※スマートフォンの方は、こちらのYoutubeにてご覧ください

現時点では、このEVサウンドの具体的な発売日、価格については未定となっている。

現在は5種類の音が用意されているが、最終的にはおそらく2～3種類に絞られるであろうとのこと。また、今はGLMのトミーカイラZZのみだが、今後は様々なメーカーのEVへの応用も検討していきたいとする。

Tommykaira ZZ Performance

0-100km/h：3.9秒／パワーウェイトレシオ：2.78kg/ps／トルクウェイトレシオ：20kg/kgm／航続距離：200km／最大回転数：13,000rpm

Tommykaira ZZ Specifications

全長×全幅×全高：3,870×1,740×1,140mm／ホイールベース：2,370mm／トレッド前：1,420mm／トレッド後：1,480mm／最低地上高：120mm／車重：850kg／最高出力：225kW（305PS）／最大トルク：415Nm（42.3kgm）／バッテリー：Liバッテリー／トランスミッション：1速固定／ステアリング形式：ラックランドピニオン式／サスペンション形式 前・後：ダブルウィッシュボーン／乗車定員：2名

GLM株式会社

GLMは、京都大学発EVベンチャーとして2010年に設立した自動車メーカー。持続可能な「カーボンゼロ社会」「循環型社会」の実現を目指した、電気自動車の開発・販売プロジェクトが発端となっている。

環境対応自動車の早期普及を目的とし、複数の提携企業の協力のもと、ファブレスモデルによる市販車の開発製造を行っており、2014年には、京都の生んだスポーツカー「Tommykaira ZZ( http://tommykairazz.com/ )」をEVとして復活。

国産初の量産EVスポーツカーとして販売を開始した。

ローランド株式会社

ローランドは、電子ピアノ、シンセサイザー、ギター関連製品、電子ドラム、デジタル録音機器、アンプなどの電子楽器や、デジタルミキサー、映像関連製品などの業務用機器を開発・製造している電子楽器メーカー。1972年に設立し、最先端の技術で新しい「音」を常に追求しながら、世界初・国内初の製品を数々創出。

近年は「ハードウェア」の提供だけでなく、音楽や映像を楽しむためのコンテンツやサービスなど「ソフトウェア」を充実させ、プロ・ミュージシャンからアマチュアのお客様にベストソリューションを提案している。

関連リンク

トミーカイラZZ、電子楽器メーカー“ローランド”の技術を応用した「疑似走行音」を搭載（2015年5月25日）

トミーカイラZZ 新型車速報　～EV（電気自動車）として生まれ変わった京都発のスポーツカーブランド～（2014年1月28日）