スズキ 新型ワゴンR vs ダイハツ ムーヴ どっちが買い!?徹底比較(1/4)

スズキ 新型ワゴンR vs ダイハツ ムーヴ どっちが買い!?徹底比較
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なんと“1年”も前倒しで発売された、新型「ワゴンR」

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1993年に初代モデルが発売された「スズキ ワゴンR」は、背の高い軽自動車の先駆者的な存在。他メーカーからライバル車が続々と登場しながらも、長期間にわたって軽自動車の販売ナンバーワンであり続けてきた。

それでも軽は人気のジャンルとあって、近年は厳しい戦いを強いられている。ライバルメーカーのダイハツに加えて、国内市場のテコ入れを目的に軽自動車へ力を注いだホンダも渾身のN BOXが大ヒット。

果たしてスズキはどうするのか!?と思っていたら、2012年9月にワゴンRをフルモデルチェンジしてきた。

これまでのワゴンRは5年毎に一新されてきたが、今回の新型ワゴンRは先代の発売から4年しか経っていない。厳しい競争に勝ち抜くための「前倒し」だ。

オルタネーター制御・軽量化・アイドリングストップなど、堅実な燃費向上対策が施されている

新型ワゴンR(5代目ワゴンR)高効率・高出力オルタネーター新型ワゴンR(5代目ワゴンR)「リチウムイオンバッテリー」

新型ワゴンRで最も注目されるのは、燃費の大幅な向上だ。

燃費は、ノーマルエンジン車が「28.8km/L(JC08)」、ターボ車でも「26.8km/L(JC08)」に達する。(いずれも「2WD」)

低燃費を達成できた理由はいくつかあるが、まずはオルタネーター(発電機)の最適制御。

これまでのオルタネーターは、エンジンが掛かっている間は常に発電が行われていたが、これを減速時に発電することでエンジンの動力が削がれるのを防ぎ、燃料消費量を抑えた。同様の制御は日産のコンパクトカーにも用いられており、特に新しくはないのだが軽自動車では初採用となる。さらに、オルタネーターの効率自体も高められている。

アイドリングストップについては、時速13km以下になると作動させることでエンジンが動く時間を短縮。さらにボディ、エンジン、サスペンションと幅広いパーツを見直して、先代よりも約70kgもの軽量化が施されている。

リチウムイオン電池の採用も話題だが、これはアイドリングストップの装着に伴う鉛電池を2個積む空間を取れなかったためだ。頻繁に行われるアイドリングストップ後の再始動は鉛電池、そのほかの電装関連はリチウムイオン電池が担当する。

リチウムイオン電池は助手席の下側(アンダーボックスのさらにその下)に収めた。

新型ワゴンRのプラットフォームやシートの配置は、基本的には2011年の初頭に登場した現行MRワゴン&モコと共通。

先代ワゴンRに比べると、新型エンジンを搭載してプラットフォームの前側も変更された。新型ワゴンRでは前後席の間隔が広がり、リヤシートの足元空間を25mm広げている。

ワゴンRの“ライバル”といえば、やっぱりこのクルマ!

ダイハツ ムーヴカスタム

さて、新型ワゴンRの比較チェックだが、比べる相手は「ダイハツ ムーヴ」。

人気度を考えれば「ホンダ N BOX」や「ダイハツ タント」もアリだが、この2車は全高が1,700mmを超えており、スライドドアも装着。クルマの性格や価格を考えると、やはりムーヴがピッタリだ。初代ムーヴの登場は1995年。ワゴンRにとって最初に出現したライバル車で、宿命の対決ともいえる。

次ページからは、「スズキ ワゴンR」と「ダイハツ ムーヴ」のどちらが“買い”か、様々な角度から比べてみよう。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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