スバル インプレッサ WRX STI spec C(スペックC)4ドア 試乗レポート/マリオ高野 -WRX STIシリーズのベスト・バイ!-(1/2)
- 筆者: マリオ 高野
- カメラマン:オートックワン編集部
待ちに待った4ドアの「WRX STI spec C」がようやく登場!
ラリーやダートトライアル、レースなどのモータースポーツ競技向けの特殊なグレード(特殊な人向け)であるというイメージが強い「スバル インプレッサ WRX STI spec C(スペック・シー)」。
もちろん極めて希有なガチの競技車両(このご時世、そんなグレードが設定されてること自体がもはや奇跡!)であることには違いありませんが、現代のインプレッサ WRX STI spec Cは街乗りでも気持ち良く走れるスポーツカーとしても認識すべきクルマであり、モータースポーツ競技とは無縁の人にも強くオススメできます。
そんなspec Cは、2010年12月には5ドアモデルのみが設定されていましたが、2012年7月3日にいよいよ4ドアモデルの「インプレッサ WRX STI spec C」がラインナップされました。
STIは総勢70名程度の自動車メーカーとしては小さな会社なので、ガチのレースカー(ラリーカー)も市販車も、開発に携わるのは基本的に同じ人たちであるという、他の自動車メーカーではありえない状況が、すべての車両に一貫性を与えることに繋がっています。
特に近年のSTIは国際規格のモータースポーツに参戦するマシンでも、一発勝負のタイムを削ることより「扱いやすさ」や「疲れにくさ」などのドライバーにとってフレンドリーとなる特性を重視しており、その傾向は市販車にも色濃く現れているのです。
GDBの頃のWRX STI spec Cとは違う!適度に引き締まっていて、実に快適な乗り心地
昔のWRX STI spec C(2代目GDB型まで)は足が岩のように堅く、ごく一部のマニア以外は街乗りが無理という極端なクルマでしたが、今のspec Cは一般ユーザーにとっても非現実的グレードではなくなりました。
たしかにスプリングレートやダンパーの減衰力は相当高められており、タイヤが転がった瞬間から「戦うクルマ」感がプンプン漂ってくるので、第一印象としては「やり過ぎ」と思うかも知れません。
WRX STI spec Cの乗り心地は、乗用車として許される最高値まで引き締められている点においては、今も昔も同じです。
しかし、それでも段差を乗り越えた時に尾てい骨が割れそうな振動が伝わることはないし、食後に乗っても胃袋の中身が逆流するようなことはありません。
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