販売価格は1億8000万円! マクラーレン F1は公道を走るレーシングカーを具現化したスーパーマシン

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マクラーレンの3人乗りスーパーマシンといえば、2018年に発表され106台限定で販売した「スピードテール」が記憶に新しい。この106台限定というのは、かつてマクラーレンが販売した3人乗りスーパーマシン「F1」の総生産台数になぞらえている。マクラーレン F1は、1992年にも発表・販売されていたスーパーマシンだ。今回は、合計106台が生産されたマクラーレンF1を紹介しよう。

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  1. 世界初カーボンモノコックを採用した高性能マシン
  2. モータースポーツの最高峰から着想を得たエクステリアデザイン
  3. 20年の構想期間を経て実現した1+2のインテリア

世界初カーボンモノコックを採用した高性能マシン

マクラーレンF1は、1992年に発表・販売されたスーパーカーで、運転席が車両中央に位置する3人乗りレイアウトやバタフライドア、627psを発生させるV12エンジンなど、独特なパッケージングやパフォーマンスが特徴的だ。マクラーレン F1が販売された当時のスーパーカーは、運動性能に重点を置いたモデルが多く、快適性は二の次だった。しかし、マクラーレン F1は、運動性能だけでなく、ケンウッド製のオーディオや空調機器といった快適装備を装着している。

当時としては最先端であったカーボンモノコックシャシーを贅沢に使い、高い運動性能と快適性を兼ね備えた3人乗りスーパーマシンは、53万ポンド(当時のレートで約1億8000万円)という衝撃の価格で販売された。

BMW製自然吸気V12気筒エンジンを搭載

運動性能の要であるエンジンは、6064ccのBMW製V型12気筒DOHC自然吸気で、最高出力627ps/7400rpm、最大トルク69.3kgm/4000-7000rpm。全長わずか60センチの高性能V12エンジンは、座席後方に位置する金箔で囲まれたエンジンルームに収められ、6速MTを介して後輪を駆動する。

バリエーションは、プロトタイプの「XP」、ロードカーの「F1」、レース仕様の「GTR」をラインナップ。1995年にル・マン24時間レースの総合優勝を記念した「F1 LM」を6台、1997年にレース仕様をロードカーにしたホモロゲーションモデルの「GT」が3台生産された。

モータースポーツの最高峰から着想を得たエクステリアデザイン

エクステリアは、ミッドシップならではの特性を活かした低いフロントボンネット、空気を整流するフロントフェンダーからベルトラインに繋がる造形、緩やかに湾曲したフロントガラスがレーシングマシンを彷彿とさせる。

また、キャビンスペースとボディ部分の空気を分断させる段付きのフェンダーライン、車両後方に向かって絞り込まれるキャビンスペースなど空気抵抗を抑える徹底したフォルムがスーパーマシン独特のエクステリアデザインを作り上げた。

リアまわりは、派手なパーツが装着されておらず、ストンと切り落とされたようなスタイルだが、実は格納式のウィングが隠されている。このリアに格納されているウィングには、エアブレーキ機能も備わり、ブレーキング時に立ち上がる。エアブレーキ機能を備えた格納式リアウィングは、後にマクラーレン、メルセデス・ベンツ、AMGの共同開発により販売されるSLRマクラーレンにも採用された。

20年の構想期間を経て実現した1+2のインテリア

斜め上に向かって開く「ディヘドラル・ドア(バタフライドア)」を開けると、中央に位置する運転席と左右両方に設けられた助手席が目に飛び込んでくる。

20年以上の時を経て実現した1+2レイアウトの運転席に辿り着くためには、太いサイドシルを跨ぎ、助手席を経由し、センターコンソールを跨がなければならない。

運転席に辿り着くと、弧を描いて左右に広がるダッシュボードと視認性が良いメーターが目の前に現れる。中央に位置するタコメーターは、8200rpmまで刻んでおり、レッドゾーンは7500rpm。ちなみに、シートベルトは、レーシングマシンさながらの4点式を採用している。

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MOTA編集部。現在総勢9名で企画・取材・原稿作成・記事編集を行っています。編集部員は、自動車雑誌の編集者やフリーランスで活動していた編集者/ライター、撮影も同時にこなす編集ディレクターなど、自動車全般に対して詳しいメンバーが集まっています。

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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