BMWのド定番“3シリーズ”と、革新の新ジャンル“2シリーズグランクーペ”、500万円出すならどっち買う!?

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SUVラインナップが物凄い勢いで拡充していても「やっぱりBMWといえば3シリーズでしょ!」そう思う方は多いはず。では新進気鋭の2シリーズグランクーペはいかがだろうか? 同じ4ドア、同じ500万円前後の価格帯となれば、ちょっと比べてみたくなる。それぞれの特徴を改めてチェックしてみよう。

王道と革新、2つのBMW「3シリーズ」と「2シリーズグランクーペ」を写真で見比べてみる

3シリーズと2シリーズグランクーペはどんなクルマ!?

輸入車販売ランキング上位の常連

2020年度上半期(2020年4月~9月)の輸入車モデル別順位※は、1位がBMW ミニ(シリーズ合算:9458台)、2位がフォルクスワーゲン ゴルフ(4785台)、3位がメルセデス・ベンツ Aクラス(4076台)で、4位にBMW 3シリーズ(3454台)がランクインしてくる。

これは2019年度下半期(2019年10月~2020年3月)と全く同じ並び。FF系・主に250~400万円台の価格帯という上位3台に対し、3シリーズは唯一のFR系・主に500~600万円台という上級モデルという点で、大きな違いがある。

※外国メーカー車モデル別新車登録台数順位[JAIA日本自動車輸入組合調べ]

BMWを代表する王道モデル「3シリーズ」

そんなBMW 3シリーズは、初代が1975年に登場。世界で累計1500万台以上を販売する、BMWを代表するモデルだ。

現行B20型のBMW 3シリーズは、2018年秋に世界初公開され、日本には2019年の春頃より導入が始まった。4ドアセダンとワゴンボディのツーリングを設定。ボディサイズは全長4715mm×全幅1825mm×全高1440mm、ホイールベース2850mm(320i Standard)だ。

縦置きエンジン+後輪駆動(FR)のレイアウトを基本とし、BMWがxDriveと呼ぶ四輪駆動モデルも設定。

3リッター直列6気筒ターボのM340i xDrive(4WD)や2リッター直4ターボ+ハイブリッドの330e、2リッター直4ディーゼルターボの320d xDriveなど多彩なエンジンラインナップを用意し、王道モデルに相応しく幅広い需要に応えている。

実用一辺倒じゃない4ドア車「2シリーズグランクーペ」

そんな定番・王道の3シリーズに対し、横置きエンジン+前輪駆動(FF)レイアウトを基本としたさらにベーシックな5ドアハッチバックモデル「1シリーズ」とそのファミリーモデルが近年ラインナップを拡充している。特に注目したいのは、4ドアクーペスタイルのニューモデル「2シリーズグランクーペ」だ。

2019年秋より日本国内への導入を開始した2シリーズグランクーペのボディサイズは、全長4535mm×全幅1800mm×全高1430mm、ホイールベース2670mmと、3シリーズセダンに対し180mm低い全長で、狭い街中でも重宝する大きさとなっている。

それでいて、実用一辺倒ではないスタイリッシュなクーペデザインが特徴だ。

2020年10月時点では、直3 1.5リッターターボの(FF)の218iグランクーペ[140ps/220Nm/369万円~]、直4 2リッターディーゼルターボの218dグランクーペ[150ps/350Nm/420万円~]、直4 2リッターMツインパワーターボ搭載のM235i xDrive[306ps/450Nm/665万円]の3つが用意される。

定番の3シリーズと革新の2シリーズグランクーペを乗り比べてみた!

そんな3シリーズと2シリーズグランクーペを乗り比べる機会を得た。3シリーズは、2リッター直列4気筒ターボ(156ps/250Nm)を搭載し、489万円からと最も安くベーシックな318i。対する2シリーズグランクーペは、665万円で最速・最上級のM235i xDriveだ。

価格帯の時点で上下関係は逆転してしまったが、それぞれのモデルの特徴が際立つ結果となった。

ベーシックモデルだからこそわかった3シリーズの美点

3シリーズのカタログを覗いてみると、エアロパーツに大径ホイール、スポーツシートを含むオリジナル内装を備えた高付加価値モデル「M Sport」が近年のデフォルト設定。確かに街で見る3シリーズもいつしかM Sportが当たり前だったから、17インチ(標準は16インチ)ホイールを履いた穏健な雰囲気の赤い試乗車はむしろ新鮮だった。

318iは街中を走らせてみてもなかなかの好印象。ベーシックと言っても、従来型318iの3気筒 1.5ターボに対し直4 2リッターターボにバージョンアップしているから、本当にこれで十分どころか「これがイイ」。低速で段差を追加した際にちょっとランフラットタイヤの硬さ気になるくらいで、乗り心地も良好だった。2シリーズグランクーペに比べると圧倒的に室内もゆとりがある。保守的と言われようが、セダンはこうでなくちゃ。そしてこのキャラクターなら、レザーシートなどが備わる+33万円のハイラインパッケージも出来れば選びたい。特に試乗車のような明るいベージュ内装色を選択すると、価格以上の満足度が得られておススメだ。

ちなみに上位モデルの320iは同エンジンの馬力違い(184ps/300Nm)。ディーゼルモデルの320dを含め、ユーザーが山岳路や登坂路の多い高速道路を常用するかどうかで選択肢が変わってきそうだ。

BMW 3シリーズ「318i(Standard)」 主要スペック

全長×全幅×全高:4715mm×1825mm×1440mm/ホイールベース:2850mm/車両重量:1540kg/乗車定員:5名/エンジン種類:直4 2リッターツインパワーターボ/排気量:1998cc/最高出力:156ps(115kW)/4500rpm/最大トルク:250Nm(25.5kgm)/1350-4000rpm/トランスミッション:8速オートマチックトランスミッション/車両本体価格:489万円(消費税込)

ドライバーをその気にさせる2シリーズグランクーペ「M235i xDrive」

いっぽうの2シリーズグランクーペ、特に今回の試乗車はハイパフォーマンスなM235i xDriveだったから、実にヤンチャだった。

同じ2リッターターボだと言っても、最高出力306ps(225kW)/5000rpmは、318iのおよそ倍! 最大トルク450Nm(45.9kgm)も低速の1750回転からグイグイくるから、その実力の一端は街乗りや国道路でも十分に味わえる。ちょっとだけ豪快なサウンドを響かせることで、合法的な速度域でも楽しい気分だ。この辺り、BMWのスポーツモデルはドライバーをその気にさせる演出も上手い。

ボディサイズや外観デザインからもおおよそ想像出来る通り、3シリーズセダンに比べれば車内は広くはない。とはいえ、その分街中での取り回しは良好。年々ボディサイズが拡大の一途をたどる3シリーズでは車庫がちょっとキツくなってきたという、歴代3シリーズオーナーたちからの次の一手としても注目度も高いという。

あえて3シリーズから乗り換えるなら、実用的な5ドアハッチバックの1シリーズや、広い室内空間を持つ2シリーズグランツアラーではなく、このスタイリッシュでスポーティな2シリーズグランクーペを選ぶというのは自然な流れだろう。

BMW 2シリーズグランクーペ「M235i xDrive」 主要スペック

全長×全幅×全高:4540mm×1800mm×1430mm/ホイールベース:2670mm/車両重量:1590kg/乗車定員:5名/エンジン種類:直4 2リッターMツインパワーターボ/排気量:1998cc/最高出力:306ps(225kW)/5000rpm/最大トルク:450Nm(45.9kgm)/1750-4500rpm/トランスミッション:8速オートマチックトランスミッション/車両本体価格:665万円(消費税込)

[筆者:トクダ トオル(MOTA編集部)]

BMW/2シリーズグランクーペ
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新車価格:
502万円724万円
中古価格:
224.7万円576.8万円
BMW/3シリーズ
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新車価格:
574万円1,086万円
中古価格:
30万円826万円
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トクダ トオル(MOTA)
筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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