R32といえば実はタイプM! 隠れた人気グレード「スカイライン GTS-t」をいま探してみた

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60年以上の歴史を持つ日産 スカイラインを語るうえで、真っ先にR32型(1989年~1993年)を挙げる人は多いはず。中でも16年ぶりに復活したGT-Rは衝撃的でした。しかし! 2リッターターボ「GTS-t」という名車の存在を忘れていませんか!?

懐かしい! R32スカイライン GTS-t Type Mを画像でもっと見てみる!

R32といえばGT-R? いやいやスカGは2リッターでFRでしょ!

1989(平成元)年の夏、8代目となる日産 スカイラインが登場しました。当時日産で行われていたP901活動(90年代に技術世界一を目指す)の頂点として現れたのが、BNR32型スカイライン GT-Rでした。

280馬力を発揮する直6 2.6リッターツインターボRB26DETT型エンジンにアテーサE-TS(電子制御トルクスプリット4WD)を組み合わせた超高性能マシン。国内のツーリングカーレースでは4年連続常勝。世界でも高い評価を受けた歴史的モデルとなりました。

ちょっと待った! 僕らのヒーローは「GTS-t Type M」じゃなかったか!?

でもGT-Rには大きな問題がありました。価格が445万円! 今でこそ「え、GT-Rがそんなに安かったの!?」となりそうですが、いくらバブル華やかな頃とはいえ日本車の多くが100万~200万円台で買えた時代には、さすがに高嶺の花でした。

しかし! 当時の若者でもどうにか頑張って買えそうな、憧れのスカイラインがありました。2リッターターボ「GTS-t Type M」(2ドアスポーツクーペ 248.2万円)です!

やっぱスカイラインといえば2リッターでしょ! FRでしょ!

(四駆版のGTS-4というモデルもありましたが)

拡大路線にあった国産車では珍しく、車体を小型化しシュッと引き締まった5ナンバーボディ。ワイドフェンダー化され重厚なイメージとなったGT-Rとはまた違い、見るからに軽快そうなイメージでした。ちなみに4ドアセダンと2ドアクーペが選べました。

GT-R以外のR32スカイラインを中古車で探してみる!

さっそく中古車検索で、今のR32スカイライン(セダンとクーペ)を探してみましょう。今回はGT-Rを除外し、MOTAの中古車検索を見てみます。

2020年9月1日現在、4ドアスポーツセダンが11台、2ドアスポーツクーペが15台ヒットしました。新車から約30年が経過し、現存するのはやはり2リッターターボのGTS-t系がメイン。ターボ以外のモデルの多くは、部品取りとして供出されてしまった後なのかもしれません。

オリジナルを保つ個体とチューニング車が両極端な中古車在庫の現状

価格帯はセダンが65万円(ノンターボのGTE)から、いかにもカリカリにいじった感じの280万円のType Mまで。さらにワンオーナー車走行6万キロのType-M、6.8万キロのGTS-4というどノーマルの2台がいずれも「価格応相談」となっていました。うわぁいくらするんだろ…。

クーペのほうも118万円から259.9万円までと、価格応相談物件が1台という結果でした。

面白いのは、オリジナルを保つ個体と、チューニングされGT-Rと見間違うようなカスタムまで施された個体が両極端なところ。現在の需要が見て取れます。

いずれにせよ、すでに補修パーツ供給の面で中古品を含め欠品などが目立ち始めている状況。電子部品が格段に多くなったこの時代のモデルを買うなら、今がラストチャンスとなりそうです。

[筆者:トクダ トオル(MOTA編集部)]

※文中の中古車在庫数等の情報は2020年9月1日現在のMOTA中古車検索によるものです

日産/スカイライン
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新車価格:
456.9万円948万円
中古価格:
32.9万円2,066.3万円
日産/スカイラインクーペ
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新車価格:
404.8万円525.8万円
中古価格:
56万円2,230万円
日産/スカイラインGT-R
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新車価格:
555.3万円693万円
中古価格:
418万円7,730万円

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トクダ トオル(MOTA)
筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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