MOTAトップ ニュース/記事 特集 東京モーターショー2017 「YAMAHA FUTURE GARAGE 響きあう未来へ。」ヤマハはコンセプトモデル・市販車合わせて20のニューモデルを出展【東京モーターショー2017】
第45回東京モーターショー、ヤマハブースでは世界初披露の6モデル、日本初披露の4モデルを含む全20モデルを紹介する。電動アシスト自転車、スクーターから、モーターサイクルから4輪車に加え、「もっと広がるモビリティの世界」を提案する。
その中で4輪のモデルを紹介しておきたい。
ハーフサイズモビリティをコンセプトに開発した2輪車から想起したモビリティの可能性を広げる、前後に2輪ずつを配した4輪LMW(リーニング・マルチ・ホイール)がこのMWC-4だ。
従来の2輪車では実現することが困難な快適性と、発電用エンジンを備えたモータードライブや、姿勢制御技術が実現する新感覚の走行フィーリングを、モーターサイクルと楽器からインスパイアされたスタイリングで包み表現したという。
会場で開発に携わられた担当者にお話を伺うことができた。
「一言で言うとヤマハらしさなのでしょうが、それは言い換えれば、いかに自然と戯れることができるかということではないでしょうか。それを最小限のモビリティの中で考える、ということだと思うのです。そのためにデザインでは、内外装、車内と車外の境界をなくすということにこだわりました。その上で音と風をコントロールする。またフォルムにとどまらず、外装色も見る時間日差しの向きや強さによって微妙に表情を変えていきますし、サイドのクリアな部分でアクセントにした模様も、フロアとセットでより一体感を感じていただけることを目指しています。」
遊び心をそのままに形にしたようなMWC-4。観ているだけでワクワクさせるそんな一台だ。
海に山にとモビリティが持つ遊びの可能性を知り、あらゆるフィールドを駆け抜ける楽しみを提供できる。そんな強みを持ち、様々な商品をラインアップし、アクティブ&アーバンライフなライフスタイルをつなぐ、ヤマハファンに向けた提案。それが「CROSS HUB COCEPT(クロスハブコンセプト)」だ。
ライダーにとってモーターサイクルを運ぶとなるとピックアップトラックがイメージされるだろう。しかしそれはいずれもかなり全長の長いクルマになってしまう。
すべてを「アクティブ&アーバンライフなライフスタイルをつなぐ」というコンセプトにフォーカスしたこのコンセプトカーは、前後二席ずつ配置するという既成概念にとらわれず、4人の着座位置をユニークなダイヤモンドレイアウトにすることによって、短い全長の中に高い積載能力とともに実現させたクルマだ。
要は、通常スクエアなスペースを長方形としてとらえてパッケージするキャビンをひし形として活用。フロントの中央にドライバーズシートを配置し、その斜め後ろ左右に2名分の座席を置き、そのさらに後部中央に一人分のシートを配する。
より有機的なコミュニケーションを取ることも可能にし、同時に限られた車体全長のなかでの荷室の前後長を確保することに成功している。これにより、4.5メートルを切る全長の中に4人の乗車定員と2台のモーターサイクルの搭載能力を両立させている。
開発担当者によれば「荷室も限られたスペースをフラットにして、スタイリッシュさの中でも低床を実現させたかったので、サスペンションは中央斜め前方に向けて配置。また、後輪はインホイールモーターとしています。また、風合いの良さと重厚感を演出するために荷台のフロア、デッキ部分はチーク材を利用し、プレジャーボートのようなイメージを与えています。」
2輪か4輪か、海か山か、ではなく進みたいと思った方に進む。そんなアクティブな姿勢がベースにあることを強く感じさせるコンセプトモデルだった。
[レポート:中込 健太郎/photo:和田 清志/古閑 章郎]
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