TMS2009×評論家の視点/松田秀士

  • 筆者: 松田 秀士
  • カメラマン:マツダ株式会社
TMS2009×評論家の視点/松田秀士
ホンダ CR-Z ホンダ CR-Z ホンダ CR-Z ホンダ CR-Z マツダ プレマシーハイドロジェンロータリーハイブリッド マツダ プレマシーハイドロジェンロータリーハイブリッド マツダ プレマシーハイドロジェンロータリーハイブリッド/RX-8ハイドロジェンRE 画像ギャラリーはこちら

マツダ プレマシー ハイドロジェン ロータリーハイブリッド

マツダ プレマシーハイドロジェンロータリーハイブリッドマツダ プレマシーハイドロジェンロータリーハイブリッド

今回のモーターショーでボクが注目したのは、マツダ プレマシー ハイドロジェン ロータリーハイブリッド。

水素をエンジン内で燃やせば水が出来るだけでCO2は発生しない。水素をロータリーエンジン内に直接噴射して燃焼させ、そのエネルギーで発電機を回して発電する。さらに、その電力でモーターを回して駆動力にするもの。

つまり、水素ロータリーエンジンは発電用のみに使い、すでに実用段階にあるRX‐8ハイドロジェンREのように駆動用には使わないのが特徴だ。エンジンは発電に徹し、減速時などのエネルギー回生も行うこのようなハイブリッド方式を「シリーズ方式」と呼んでいる。

メリットは、発電に効率の良いエンジン回転域を使うため水素の消費効率が良い。また、燃料電池車は純度99.8%以上の水素を必要とするのに対して、この方式は水素を燃焼させるので60%以上の純度があれば十分なのだ。

つまり工業生産の副産物として出来る水素をそのまま再利用することができ、エコレベルのかなり高いクリーンエネルギー車といえるだろう。なお、このプレマシーの水素での航続距離は約200km。

万が一水素を使い果たしても、ガソリンで走ることが出来るデュアルフューエルシステムを採用しているので安心。ボクは実際に運転したが、モーター駆動なのでRX-8水素REよりも力強い加速が魅力的だった。

ホンダ CR-Z

ホンダ CR-Zホンダ CR-Z

そしてもう1台は、ホンダハイブリッドシステムを搭載した本格的なライトウェイトスポーツのCR-Z。

かつて若者に絶大な人気を誇ったCR-Xのハイブリッド復刻版と考えても良いだろう。

CR-ZはかつてのCR-Xを彷彿させるような、ロー&ワイドトレッド&ショートホイールベースのシルエット。いかにも軽快で取り回しがよさそうだ。

このクラスのハイブリッド車はご存知のように燃費の良さを最大の武器としている。それゆえにCVTやプラネタリーギアなど自動変速装置と組み合わせることでより高い効率を追求しているのだが、このCR-ZはMTを組み合わせている。

つまり、電気モーターをまるでターボチャージャーのようにエンジンパワーを助ける道具として使っているのだ。これはまるでF1のKERSとよく似ている。CR-Zに乗ればKERSを搭載したF1に似た加速感が体験できるかもしれない。

採用されるハイブリッドシステムはインサイトと同じ方式で、このシステムは軽量コンパクトであることから軽量な6速MTとの組み合わせで、さらに軽快にトルクのある走りが期待できる。

ボンネットからリアデッキまでが連続したワンモーションのフォルムは、空力特性が優れていることを予感させ、小型ハイブリッド車の新しい感覚のスポーツドライブがボクたちを魅了するだろう。

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松田 秀士
筆者松田 秀士

1954年高知県生まれ。僧侶の資格を持ち、サラリーマン、芸能人の付き人を経て、28歳でレースデビュー。92年には、デイトナ24時間&ル・マン24時間レースに出場。94年、インディ500マイルレースに日本人2人目のドライバーとして初参戦。2年目の95年には完走を果たし、翌年、当時日本人最高位完走という成績を残した。同じ頃から東京中日スポーツ新聞等で自動車評論活動を開始。現在も執筆活動の傍ら、レーシングドライバーとしても活躍中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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