TMS2009×評論家の視点/金子浩久

  • 筆者: 金子 浩久
  • カメラマン:柳田由人/島村栄二
TMS2009×評論家の視点/金子浩久
日産フーガ/フーガハイブリッド 日産フーガ/フーガハイブリッド 日産フーガ/フーガハイブリッド 日産フーガ/フーガハイブリッド 日産フーガ/フーガハイブリッド 日産フーガ/フーガハイブリッド 日産フーガ/フーガハイブリッド ダイハツ バスケット ダイハツ バスケット ダイハツ バスケット ダイハツ マッドマスター 画像ギャラリーはこちら

日産フーガ/フーガハイブリッド

日産フーガ/フーガハイブリッド
日産フーガ/フーガハイブリッド日産フーガ/フーガハイブリッド

8月に、アメリカのペブルビーチまでフーガの発表を観に行ったら、3D画像だけで肩透かしを喰らったけど、今回の東京モーターショーでは、ほぼ実車そのものをじっくりと見させてもらった。

端正ではあったが、大人し過ぎた旧型から一転して、今度のフーガのエクステリアは饒舌だ。クドさがギリギリ一歩手前のところで、己を主張している。一瞬「中国受け狙いか?」と、見えなくもないけれど、日本車はもっと主張していかないと。

インテリアは「日本人が尊ぶ、雲や波などの自然の姿をイメージしました」と、デザイン担当常務役員の中村史郎氏じきじきにリアシートからレクチュアを受けた。

シートやドアトリムの革の設え方、艶消し加工が施されたクロームの入れ方とその形状など、造形とカラーコーディネーションに凝りに凝っている。木目パネルも、職人が薄く削いだ本物の木に銀粉を擦り込み、蒔絵風に仕上げてある。ここにも、日本の美を打ち出している。スイッチ類にも、ヨーロッパの高級車のようにローレット加工が施され、抜かりはない。

同時に、このフーガのハイブリッド仕様を初めて参考出品したのにも注目した。日産はかつて限定100台のティーノハイブリッドに留まって以来、ハイブリッドには積極的ではなかったが、これで一気に巻き返しに入った。ツインクラッチを採用している点も独特で、要チェック。

ダイハツ バスケット

ダイハツ バスケット
ダイハツ バスケットダイハツ マッドマスター

ダイハツは、東京モーターショーに必ず、軽自動車のコンセプトカーを出して来るので、ブースにはイの一番に駆け付けることにしている。

前回の東京モーターショーでは、「マッドマスター」に釘付けにされた。まるで、サンバーのシャシーとボディを流用したのかと思えるピックアップ車でボディの下は、なんとハブリダクション式4輪駆動!

日本車ではトヨタ メガクルーザーでしか採用していない、超本格的な総輪駆動システムで、道なき道とキツい傾斜もへっちゃらというコンセプトカー。

軽の小さなボディだから、山やフィールドのかなり奥まで入っていける。軍隊や営林署、アウトドアーズマンなど、世界中で需要があるだろう。

ダイハツというと、現実のビジネスでは売れ線をシビア~に見極めた“ガメつい浪速商人”っぷりを発揮しているが、こと東京モーターショーの参考出品車には浮き世を超越した、クルマの可能性を体現したクルマを出展してくれるから素通りできない。

今回のダイハツブースで目を引いたのは「バスケット」。4座席オープンピックアップのコンセプトカーだ。こんなクルマで、海や山に遊びに行ったら楽しいだろう。街でだって、いろいろな使い方ができる。

1960年代にヨーロッパのいくつかの自動車メーカーが出していた「ビーチカー」に似ている。

シンプルなダッシュボードとシートは初代パンダ。隣に並んでいる「e:S(イース)」の窓ガラスの取り付け方と白いルーフがMINIそっくりなのと併せて、ダイハツのデザインはパクリというより、もはや「サンプリング」と呼べる領域に入っている。

でも、それを差し引いても、バスケットのようにダイハツがいつも見せてくれるコンセプトカーには夢があって、見ているとモーターショーに来ているワクワク感が沸き起こってくる。

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金子 浩久
筆者金子 浩久

モータリングライター 1961年東京生まれ。 自動車と自動車に関わる人間について執筆活動を行う。主な著書に、『10年10万キロストーリー』(1~4)、『セナと日本人』、『地球自動車旅行』、『ニッポン・ミニ・ストーリー』、『レクサスのジレンマ』、『力説自動車』など。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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