予選から本気バトルが始まるモータースポーツ最高峰F1の楽しみ方(2/2)

予選から本気バトルが始まるモータースポーツ最高峰F1の楽しみ方
フェラーリ:バーレーンGP セバスチャン・ベッテル:バーレーンGP F1GP第二戦 バーレーンGP ジェイソン・バトン:バーレーンGP ジェイソン・バトン:バーレーンGP マクラーレン・ホンダで指揮をとる長谷川氏 ストフェル・バンドーン:バーレーンGP ジェイソン・バトン:バーレーンGP ストフェル・バンドーン:バーレーンGP ジェイソン・バトン:バーレーンGP メルセデスF1:バーレーンGP 画像ギャラリーはこちら

他の競技と大きく違う自動車レースの予選は弱肉強食の世界

ストフェル・バンドーン:バーレーンGP

ところで、予選というと、レース前の力比べ的な意味合いがあるが、自動車レースの予選は、他の競技と大きく違うところがひとつある。

例えば、水泳や陸上競技にも予選はあるが、いずれにしてもスタートは横一線に並んでヨ~イ、ドン。水泳では、コースによって、水流の影響など微妙な違いがあるのかもしれないが、いずれ、横に並ぶわけで、予選で速くてもそれが決勝で有利になることはあまりなさそうだ。

しかし、自動車レースの場合、予選のタイムによってグリッドに並ぶ。速い奴ほど前にいるのはご存じの通りである。

最近の日本では、徒競走のスタートにハンディをつけて、遅い子を前の方からスタートさせるということが行なわれているが、まったく反対(というより正しい形)なのが、力の差が明確に出るモーターレーシングの予選である。速い奴は有利な前の方のスターティンググリッドからスタートし、遅い者は後ろからレースを始めなければならない。弱肉強食が予選から明確だ。仲良しクラブではなく、ある意味での戦争をしているのだから当然と言えば当然。

そして、マシンとドライバーの総合的な『速さ』が予選で試され、チームを含めた総合的な『強さ』が決勝レースで立証されるのだが、「速いクルマ=強い」とも限らない。速いマシンがあっても戦略がマズければ上位でゴールすることはできず、逆に多少非力でも、戦略によっては上位に食い込むこともできる。単なる速さだけではない、ここもモーターレーシングのクレバーで面白いところだ。

“安定したマクラーレン・ホンダ”に注目

ジェイソン・バトン:バーレーンGP

これをガッツリやってくれたのが、小松礼雄エンジニア率いるハースF1のロメイン・グロジャンだった。開幕戦で6位で驚いていたら、2戦目では5位に来た!!デビューしたての米国チームは、まさにアメリカン・ドリームを見せてくれている。

そして、現在、速さと強さを備え持っているのがメルセデスF1であり、そこに速さを身につけたフェラーリが追いついてきている状況が見えた。開幕2戦を連続して予選3番手となったフェラーリのセバスチャン・ベッテルが、第2戦のバーレーンGPのスタート前にエンジンから白煙を吹き上げるトラブルがあったが、メルセデスもおちおちとはしていられなくなりそうだ。

マクラーレン・ホンダはどうかといえば、パワーユニットの熟成がデビュー2年目ではまだ足りず、速さは中団止まりでパワー的にまだまだ見劣りする。しかし、安定という決勝レースを闘う上で重要な要素は、去年より格段に進化した。2戦目のバーレーンGPで10位入賞したが、今後は“安定したマクラーレン・ホンダ”に注目しておきたい。

すでに2016F1GPは2戦を消化した。次は中国、その2週間後にロシアGPをこなすと、本場ヨーロッパでの本格的な闘いがスペインGPから始まる。

[Text:山口正己]

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筆者山口 正己

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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