増え続ける高齢者の交通事故・大型トレーラー横転等、早く有効な対策を!
- 筆者: 国沢 光宏
今ある機能でも対応策は十分ある!
今や交通死亡事故の50%以上が高齢者になってしまった。総合的な交通事故死者は減少しているのに高齢者だけ増えているからである。
単独事故であれば現在のように「気を付けましょう」という対応だけでいいかもしれないけれど、実際多くのケースで他人を巻き込んでしまっている。
「高速道路を逆走して対向車と衝突した」とか「アクセルとブレーキを踏み間違えてコンビニに突っ込んだ」等々。赤信号を認知出来ず、全く止まらず歩行者をひいてしまった事故だって少なくない。もちろん免許制度の改定など意味なし。認知症が進むと、免許の有無さえ関係無くなってしまうからだ。
当局は真剣に対応策を打ち出すべきだと思う。
すぐにでも取り入れたいのが、エンジン始動時に暗証番号を入れるシステム。運転に支障を来すほど認知症が進むと、日付も解らなくなってしまう。だったら日付を入力しなければエンジン始動できないようにする機能を付ければOK。
速度オーバーよりもトレーラー横転事故は積み荷の左右バランス!
また、高齢者だけでなく大きな事故が発生したら、その対応も行うべき。
先日「海コン」と呼ばれる海上輸送用コンテナ搭載のトレーラーが横転した。TVニュースではカーブに速度オーバーで進入したためだと紹介されていたものの、この手の横転事故原因の大半は積み荷の左右バランスである。
海が荒れると、キチンと固定されていない海コンの中身は偏ってしまう。この状態でトレーラーに載せると、最初から不安定。ドライバーは走り出した瞬間から「危ない」と解るほど。
けん引免許を持っているようなドライバーの多くがベテランなので事故を起こさないけれど、やはりミスもする。あっという間に横転事故となってしまうのだった。
これもコンテナヤードの出口に左右輪別個の台計を置き、通過時に自動計測するなど対応するだけでほとんどの事故を防げることだろう。
自動車事故も航空機の事故と同じく専門家が原因を追及し、有効な対策を行っていけば、さらに減らせると思う。
[Text:国沢光宏]
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