フォルクスワーゲン・シャラン
フォードとの合弁により誕生したVWシャランが2010年にフルモデルチェンジ。全高以外はアルファードやエルグランドに匹敵するサイズの大型ミニバンへと進化し、2011年より日本に導入されている。注目は大柄なボディながら日本仕様はエンジンが1.4L直列4気筒のみなこと。国産ライバルが3.0Lオーバーの大排気量エンジンを用意するのに対し1.4Lでは非力に思えるが、スーパーチャージャーとターボのツインチャージャーの装着により150psのパワーを実現。低回転から力強いトルクを発生する特性もあり、過不足ない加速性能を披露してくれる。それでいて13.5km/L(JC08モード)という低燃費も達成しており、現在の欧州のトレンドを盛り込んだミニバンの代表格と言える。今までの欧州産ミニバンはシートアレンジが国産ほど得意ではなく、2、3列目シートは取り外せるだけというパターンが多かったが、シャランはその点も抜かりなし。簡単な操作で3列目シートを収納できたり、使い勝手も十分に考慮されている。また、現行モデルはスライドドアを採用し、日本仕様は全グレード電動で開閉することが可能。全体に生真面目さが漂い、いかにもドイツ車に乗っているフィーリングが濃い。