MOTAトップ ニュース/記事 特集 特別企画 社長に訊く~フォード・ジャパン・リミテッド 代表取締役社長 兼 CEO 森田 俊生~ page01

国沢光宏
Q
日本人はフォードを買いたくないワケではないと思います。むしろ売れて欲しいというのが心情ではないでしょうか。私もそうです。
森田社長
日本はトヨタや日産、ホンダなど販売網をガッチリ持っています。当社はそこまでの販売力がありません。かといってお店を立ち上げようとすれば大きな投資になります。さらに既存の国産車取り扱いディーラーをフォードに切り替えて貰うのも難しい。
国沢光宏
Q
楽しいクルマを入れればフォード車も売れるような気がします。エクスプローラーのスポーツトラックとか驚くほど早く売り切れてしまったと記憶しています。
森田社長
面白い商品を入れれば反応は素晴らしいですけれど、残念ながら台数が出ない。台数を出そうとすれば良いクルマをコンスタントに売っておかなければならない。となるとディーラー網が必要なんです。
国沢光宏
Q
最近アメリカで販売しているフォード車はアストンマーチン風でなかなかカッコ良くなりました。アメリカで人気のハイブリッドやEVは日本に持ってこないのでしょうか?
森田社長
アストンマーチン顔でなく、フォードがグローバルで展開しているキネティックデザインをさらに進化させた“One Global Design Language”というデザインテーマ が反映されたものですね(笑)。確かにアメリカでは小排気量ターボやハイブリッド、EVを積極的に開発し展開を始めました。日本フォードの台数を考えればECOブーストと呼んでいる小排気量ターボですね。これで強いブランドを作ろうと考えています。
国沢光宏
Q
例えばフルサイズバンのエコノラインなど入れる予定はないでしょうか? ホテルの送迎などで使ったら需要がある気がします。
森田社長
マスタングのマニュアルミッション車を20台入れるとかやってきましたし、今後もエクスプローラーのスペシャルモデルを入れるとか考えています。エコノラインは考えたこともありませんでした(笑)。市場があるのか検討してみます!
国沢光宏
Q
アメリカ車は大きなボートを引っ張ったりしてますが、最近日本でも水上バイクや小型ボートのトレーラーを見かけます。フォードなんかトーイング性能が高く好適だと考えます。
森田社長
実際、本国ではスポーツトラックなどはそういった使われ方をしていました。残念ながら新型になって本国でもスポーツトラックを止めてしまったので継続出来なくなりました。日本車に存在しないような面白いクルマはアメリカ製フォードの大きな魅力の一つだと思います。左ハンドルを歓迎してくれるお客様も多いです。
国沢光宏
Q
子供と一緒に映画『カーズ』を見た親父達はルート66なんか走りたくなっちゃいます。そういった場所にフォード車で行くツアーとか無いのでしょうか?
森田社長
ここ何年かお客様をアメリカにご招待するというイベントをやっているんですが、大喜びして頂けています。アウトドアイベントのキャンペーンをやると応募も多いです。旅行として企画したことはありませんけれど、考えてみる価値はありそうです。国沢さんは興味ありますか?
国沢光宏
Q
もちろんです! 私が最初に乗ったのはフォード・ピントでしたから。ルート66をサンダーバードで走ったら最高でしょうね。さて、最後に恒例なんですが森田さんのご趣味を教えてください。
森田社長
私は小学校の時にスキーを仕込まれたので、今でも毎年滑ってます。北海道の雪が最高です。ここ20年近く年末年始は富良野に行ってます。スキーのスタイルですけれど、厳しいゲレンデを滑るのが好きなので年々体力的に厳しくなってます(笑)。夏場も身体を鍛えるようにしています。フィード車は雪道も得意ですので、ぜひスキーの足に使って頂ければ、と。クーガーなんかいいですよ!

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フォード・ジャパン・リミテッド 代表取締役社長 CEO 森田 俊生 (モリタ トシオ)
1994年

フォード入社 (販売企画、ロジスティックス、財務など様々な業務を担当)

2002年

フォード・ブランドとPAG(※)ブランドの財務部部長就任

2008年

CFO就任(フォード、ボルボ、ジャガー&ランドローバーの日本における財務責任者)

2011年 1月

CEO就任 ※PAG(プレミアム・オートモーティブ・グループ)
当時フォードの傘下にあった、ボルボ、ジャガー&ランドローバーで構成された高級車部門

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