エクリプスクロスPHEVは並みのエコカーじゃない! 走りはランエボ超え(?)のモンスターマシンだった(1/2)
- 筆者: 中谷 明彦
- カメラマン:木村 博道
三菱の電動化戦略がいよいよ本腰に! そう、エクリプスクロスにPHEVモデルが追加となったのだ。アウトランダーPHEVと基本的な中身は同じながら、かなりスポーティに仕上がっているという。その実力を検証すべくサーキットでテストを敢行。ランエボの再来! との呼び声も高いが果たして。
今やRAV4などライバルも多数出現! 三菱はSUVのPHEVではパイオニア的存在
三菱自動車がコンパクトSUVとして人気のエクリプスクロスに、同社が得意とする電動化技術を組み合わせたPHEV車を追加発表した。同社のPHEVは、これまでにミドルクラスSUVのアウトランダーに搭載され世界中に販売されている。その総数は2013年の発売開始以来、世界販売累計で26万台に達しているという。
現在は欧州や中国の競合各社も三菱のPHEV方式に類する電動化車両を多くマーケットに投入しており、アウトランダーPHEVがそれらの先駆けとなったことは疑いようがない。
まさかエクリプスクロスにPHEVが追加されるとは
大きな実績を築いたPHEVシステム。今後の展開を期待する声も多く寄せられていたハズだが、今回エクリプスクロスに搭載され登場したのはちょっとした驚きだった。次にPHEVが搭載されるのは次期アウトランダーに違いないと多くの関係者が考えていたはずだ。
エクリプスクロスは2017年に1.5リッターの直噴ガソリンターボエンジン搭載車がまず登場し、昨年2.2リッターの直噴クリーンディーゼルターボエンジン搭載車が追加されたばかり。
国内ではディーゼル搭載車の需要が高いことからエクリプスクロスの販売面でも大きな期待が寄せられていた。実際ディーゼル搭載車は走りも質感も申し分無い高さで完成させられていた。その裏でPHEV搭載モデルの開発が進められていたというのは全くノーマークだったのだ。
アウトランダーPHEVとは全く別物! デキはまさにスポーツカー
そして三菱はエクリプスクロスPHEVプロトタイプの試乗会を開催したのだが、そのステージはなんと富士スピードウェイ・ショートコースだ。
公道を走れないプロトタイプ車両なだけにクローズドコースで試乗会を行うのは通例だが、SUVをサーキットで全開走行をも試させるというのは異例だ。
本当に大丈夫か? と心配したが、試乗会場には三菱自4輪電子制御エキスパートでS-AWC(スーパーオールホイールコントロール)の開発を取り仕切るチーフテクノロジーエンジニア・澤瀬 薫博士も帯同しており、どうやら相当の自信作であると伺える。
エクリプスクロスPHEVはアウトランダーPHEVのパワートレインをほとんどそのまま使っているという。シャシーやサスペンションも流用していてホイールベースやトレッドなどのディメンションも一緒だ。
すでに実績のあるPHEVをサスペンションも含めそのまま使うことで、完成度の高さをも引継ぐことができる。加えてコンパクトなエクリプスクロスの車体を組み合わせたことで、アウトランダーPHEV以上の運動性能が引き出せたという。
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