BRP「Can-Am Spyder ロードスター」[2014年モデル] 試乗レポート/岡本幸一郎(2/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
フロントが2輪なので安定している
まずは会場内に設定されたコースで、ブレーキングとコーナリングを練習した。
スタッフの方からの、「絶対に倒れないので安心して乗ってください」との言葉を信じつつ、まずは、停止状態から全開で加速して、すぐにフルブレーキングする。
ブレーキは二輪車と異なり右足のフットペダルのみ。フロントに2輪あるおかげで安定しているので、思いっきりブレーキペダルを踏んでも大丈夫。ABSが軽く作動して、思ったよりもずっと短距離で制動できる。
そのあとは、パイロンで仕切られた教習所のクランクのようなクネクネ曲がったコースをゆっくり走って、曲がり方に慣れる。
曲がるときは、ハンドルを押すのではなく、自分のほうに引き寄せるのがコツ。パワーステアリングが装着されているので、軽い力で操作できる。
コースは車幅に対してあまり余裕がなく、こんな狭いコースを曲がれるのかと思ったが、フロントに対してリアが細いので、フロントが入れた場所は必ず曲がれるわけだ。
そしていざ公道へ。
しばらくバイクにも乗っていなかったこともあって、なんだか不思議な感覚だ。二輪車の免許を取得した10代の頃、初めて公道に出たときの緊張感を思い出した。
トランスミッションは、エントリーモデルがマニュアル、上級モデルがセミオートマチックで、今回試乗したのは上級モデル。左側のグリップハンドルにクラッチレバーはなく、代わりにパドルシフトが設置されている。
スロットル開度のコントロールを右手のグリップで行なう点は二輪車と同じ。マニュアルモードとオートモードが選べ、シフトダウンについては自動的に行なわれるようにできるが、シフトアップは必ずライダーが行なうという設定だ。
ご参考まで、今回は従来型にも少しだけ試乗できたのだが、乗り比べるとエンジンのトルク感や回転の軽やかさ、音がぜんぜん違って、新型のほうが圧倒的に乗りやすかったこともお伝えしておこう。
ウインカーは二輪車と同じタイプで、曲がり終われば自動的にキャンセルされる。
リバースギアが装着されているおかげで、必要なときにラクに取り回しできるのもありがたい。
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