MINI Special Contents 【Vol.4 OPEN the 6DOORS】自動車研究家の山本シンヤさんが、特徴的なスタイルの2台のMINIクラブマンの魅力をお届け！【MOTA】

観音開きのテールゲートという特徴的なスタイルをもつ「MINI クラブマン」。自動車研究家の山本シンヤさんが、ガソリンモデルのCooper S ALL4とディーゼルモデルのCooper Dの2台を試乗。その魅力をたっぷりとお届けします。

さまざまなスタイルで使える
プレミアムコンパクト

Cooper S ALL4

Cooper D

40年近く生産されたクラシック・ミニからその名を受け継ぎ2001年に登場したニュー・ミニ。BMWグループのプレミアムスモールとしての独自キャラクターが高く評価され、気が付けば2世代に渡り進化を遂げている。今ではミニと言えばこちらを指す人が多い。
その後、ラインアップが増え“ミニワールド”が形成されているが、今回紹介するのは「クラブマン」だ。現行モデルはクラブマンの特徴「観音開きのスプリットドア」を継承しながらも4ドア化。ボディサイズは一回り拡大され、Bセグメントの「プレミアムスモールコンパクト」からCセグメントの「プレミアムコンパクト」となった。つまり、家庭環境の変化でミニを卒業しなければならなくなったユーザーへの「新たな提案」と言ってもいいモデルかもしれない。

大人な雰囲気を演出するクラブマンの内外装

クラブマン最大の特徴的である観音開きスプリットドア。リアコンビネーションランプはユニオンジャックがモチーフとなっている

デイライトはヘッドライトを取り囲むリング状に。ヘッドライトやフロントグリルはピアノブラックで精悍な演出

エクステリアは、ミニの世界観自体は不変だが、ハッチバックの元気な印象に対して、クラブマンは伸びやかなデザインと各部のディテールも相まって「落ち着き」と「シック」な印象。ヘッドライトを取り囲むリング型のデイライトや観音開きのリアドアに配置されるリアコンビネーションランプ（ユニオンジャックがモチーフ）は、クラブマンの個性を更に引き上げるアクセントの一つである。

インテリアはミニの個性の一つである円形のセンターパネルや操作系レイアウトは3/5ドアと共通だが、それを取り巻く全体的なデザインや色使い、ハイグロスブラックやクロムなどの装飾パーツの最適配置などにより、一見ポップに感じるデザインがシックかつ高級志向なイメージに変貌するから面白い。

落ち着いた雰囲気をもつクラブマンのインテリア。Cooper S ALL4はスポーティさを兼ね備える

Cooper Dはモルトブラウンのレザーでシックに。プレミアムコンパクトにふさわしい空間となっている

ファミリーカーとしての素質も高いクラブマン

更に嬉しいのは3ドア／5ドアより格段に広い居住性の高さだろう。運転席は左右のカップルディスタンス、後席は頭上と足元の余裕にビックリ。更にこのクラスでは貴重な大型ガラスサンルーフは室内をルーミーで開放的ある空間構築に一役買っている。加えてラゲッジ・ルームは標準で360リッターのスペースと多彩なシートアレンジと、見た目の目を奪われがちだが、実用性の高さを含めてファミリーカーとしての素質も非常に高い。
ちなみにクラブドアはリモコンだけでなく、バンパー下で足をかざし、ハンズフリードアでドアを開くイージー・オープナー機能も標準装備(※ONEはオプション)。実際に試してみると便利なのはもちろん、開閉の仕方が何ともロボットチックで意味もなく何度も試したくなるほど（笑）。