トランパスmpFは、背の高いミニバンやトールワゴン系軽自動車の足元をガッシリと支え、応答性にも優れた操縦安定性と、背高なボディの揺れを抑える設計が緻密に行われています。
その特長は正面から見みると、いかにも直進走行の得意そうな縦縞模様(専門的には“リブ”と言います)に目が留まります。これは乗用車系に多く用いられるタイプです。
トーヨータイヤではこのミニバン用タイヤに、“左右非対称パターン”という左右の溝のデザインが異なるものを採用しました。内側は操縦安定性と雨天時のブレーキ性能を主に担い、外側はとことん操縦安定性を追求。これによりウェットブレーキ性能は先代(トランパスMP4)と比べ10%も短縮することに成功しました。
操縦安定性の良さが特徴であるトランパスmpF。その技術面に施された工夫とは、5本縞(リブ)のうち、両サイドのリブ上のブロックにあります。
本来、高い剛性を得るためには溝のないペタッとした面が理想なのですが、それをすることにより、一方では乗り心地が悪くなるというリスクが発生します。
そこで“インターロッキングリブ”と名付けられたブロックが、それぞれ噛み合うように互いを支えて剛性を高めると同時に、リブ上の適度なサイプ(細かい溝)がたわんでしなやかさを生み、乗り心地を良くしてくれるのです。それにスリットが刻まれた部分は排水効果を高め、タイヤのウェットグリップ力を高める働きをしてくれます。
ファミリー層に人気のミニバン、そして郊外で通勤や通学に多く使われている軽自動車も、つまりは日常密着型のクルマ達。すなわち経済性が大きなポイントです。
トランパスmpFは転がり抵抗を先代のトランパスMP4と比べ24%も低減し、燃費性能もグンと向上させています。
そんなトランパスmpFは、5ナンバー/3ナンバー系ミニバンはもちろんのこと、トールワゴン系の軽自動車に至るまで、幅広くタイヤサイズをラインアップしています。もちろんサイズごとに最適なチューニング(設計)が行われているため、そのクルマにとってベストマッチの走行性能を味わえるというわけなのです。
しかし、そんなこと当然だ!と思われる方もいるかもしれませんが、企業としてはそれだけ多くのサイズを生産するのには手間もコストもその分かかるわけです。ただし、サイズ展開が豊富であるということは、それだけ企業がそのタイヤにこだわっている証ともとれるでしょう。
軽自動車もミニバンも日本の人気カテゴリーです。そんな中でトランパスmpFは、より多くのミニバン&軽自動車ユーザーの走りの質向上とお財布を守ることができる、とても“頼もしいタイヤ”と言えることができるかと思います。
ファミリーユーザーが多いミニバン。タイヤの性能に支えられながら、ますます走行性能は向上し、ドライバー(主にパパ?)に安心感や、ときには楽しさを与えてくれるだけでなく、同乗者には開放感のある移動空間として、快適性をもたらしてくれます。
そんな快適性やファミリーでの移動の楽しさを高めるために、このタイヤが最もこだわったひとつが静粛性です。
トランパスmpFでは基本的にリブのパターンを採用しており、これによりパターンノイズがとても抑えられているのです。リブは常に路面に接しているので、比較的に音の発生を抑えやすいのだそう。
さらにインターロッキングリブが、ブロックの大きさを変化させ、音の周波数をバラバラにし、タイヤノイズを目立ちにくくさせています。静粛性にこだわったミニバンタイヤなので、ドライバーや3列目シートに乗る人を孤立させない、つまり会話もはずみドライブが楽しめるというワケなのです。