プジョー 206 XT 試乗レポート

インテリアと乗り味の上質感にこだわった、206シリーズの上級モデル。

フランス車として初めて、01年に年間販売台数1万台を突破したプジョーの主力を担っているのが206シリーズだ。3&5ドアのボディに3種類のエンジンを搭載、4タイプのバリーションを揃えている。その中で5ドアのXTプレミアムは、唯一ラグジュアリー志向のバージョンだ。

アルミ合金製16バルブヘッドが自慢のエンジンは、3000回転以上で元気の良さを発揮。スポーツモードを選べばレッドゾーン手前の6000回転までストレスなく吹き上がり、俊敏という言葉が似合う加速フィーリングを見せてくれる。ルノー&シトロエンと共同開発された学習機能付電子制御4速AT は、下り坂でアクセルを戻すとすぐにシフトダウン。しっかりエンジンブレーキを利かせてくれる。コーナーの立ち上がりでも、アクセルオンと同時にシフトダウン。パワーバンドにのった気持ちのいい加速を味わわせてくれる。ただしノンビリ走ると変速に迷いが生じたり、ショックも伴ったりすることがある。

多少ストロークしながら沈み込んで安定する足回りは、誰にでもコントロールしやすいもの。素直なハンドリングも好感が持てる。スポーツ派のXSに比べると、乗り心地とキビキビしたフットワークがうまく両立している印象だ。

プジョーのアイデンティティを受け継ぐフロントマスクが精悍なイメージを放つスタイルに対して、シックにまとめられたインテリアは専用のシート地が奢られ上質感が漂っている。