INDY マイク・コンウェイがキャリア初優勝 佐藤琢磨は追突された影響で21位
INDY マイク・コンウェイがキャリア初優勝 佐藤琢磨は追突された影響で21位
IndyCar Series Toyota Grand Prix of Long Beach発。
グランプリ・オブ・ロングビーチは今年で37回目を迎えた。アメリカ最大のストリートレースとして歴史を重ねるビッグイベントは、ダウンタウンの海岸沿いに特設されるサーキットが舞台で、毎年とても多くのファンが詰めかける。
南カリフォルニアの温暖な気候が雰囲気をさらに盛り上げ、インディカーレースは華々しい雰囲気のなかで開催される。今シーズン最多となる27台のインディカーを集めての85周の決勝レースは、開幕から3戦連続のポールポジションを獲得したウィル・パワー(Team Penske)を先頭にスタート。
彼は昨年のウィナーで、予選2番手スタートのライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)と激しいトップ戦いを繰り広げたが、66周目に切られたリスタート直後、ターン1でチームメートのエリオ・カストロネベス(Team Penske)に追突されてスピン。10位でゴールすることとなった。
12番手スタートのライアン・ブリスコー(Team Penske)は、上位陣とは異なるハードタイヤ装着でスタートする作戦で、レース中盤にトップに躍り出た。彼はリードを広げ、最後のピットストップを終えてもトップを保っていた。パワーとカストロネベスのアクシデント発生後、6位を走っていたスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)のマシンがダメージを受け、ハンターレイはギアボックスのトラブルでスローダウン。ブリスコーはがぜん有利となり、今季初勝利へと逃げきるものと見られた。
ところが残り10周のリスタートの後、ダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)をパスしたマイク・コンウェイ(Andretti Autosport)が、そのままの勢いでブリスコーも抜き去り、6秒以上の大きなリードを広げてチェッカーフラッグを受けた。彼にとっての初優勝、そしてAndretti Autosportはロングビーチで2年連続優勝を飾った。
一方、日本人ドライバーの佐藤琢磨(KV Racing Technology-Lotus)は、22番グリッドからのスタートだったことから、ブリスコーと同様にハードタイヤでスタート。レース中盤からゴールまでにソフトタイヤを投入してポジションを上げる作戦だった。燃費をセーブする走りも実現していた佐藤は徐々にポジションを上げ、ピットストップのよさも味方につけて66周目のリスタートは10位で迎えた。
その後、前方でパワーとカストロネベスが接触し、ディクソンがその巻き添えになってサスペンションを壊し、オリオール・セルビア(Newman/Haas Racing)がコースオフ。佐藤は6位まで順位を上げたが、その直後にグラハム・レイホール(Chip Ganassi Racing)のブレーキングミスで追突され、佐藤の左リアタイヤがパンク。続くコーナーを曲がりきれずにタイヤバリアに接触した。
マシンを修理してレースに戻った佐藤だったが、21位まで順位を大きく下げてのゴールとなった。
次戦は2週後、南アメリカ大陸のブラジルへと遠征しての第4戦となる。サンパウロのストリートコースは、バンピーだがロングビーチ以上に長いストレートが特徴で、抜きつ抜かれつの激しい戦いになることが期待される。
この記事にコメントする