GM、新販売店ネットワークを決定
GMは、販売店との仲裁手続きが終了したことを発表した。これにより、同社は11月1日付けで、北米に約4500件の販売店ネットワークを保有することになり、これらの販売店を通して、シボレー、ビュイック、GMC、キャデラックの車両販売およびサービスが提供される。
またGMは、これらの販売店の多くが、大々的な施設のアップグレード計画の対象となっていることについても発表した。既に300項目以上のアップグレードが完了しており、2010年末までに約1000項目のアップグレードが予定されている。
GMノースアメリカのマーク・ロイス社長は、「GM販売店は、GMの顧客に対する当社の顔であり、ビジネスを展開している全米各コミュニティの貴重な一員でもある。我々はGMの販売店ネットワークが業界一になることを確信している。このネットワークは、顧客の皆様に、購入段階から購入後に至るまで、優れたサービスを提供できる最適な店舗と規模を備えている」と述べている。
またロイスは、「世界一の乗用車およびトラックの販売・サービスを提供し、採算の取れる強力な販売店ネットワークを持つことは、市場において真の利点となる」とも述べた。
GMの新販売店ネットワークは2009年初頭と比較すると約25%縮小しているものの、依然として北米最大規模を維持している。既存顧客にも潜在顧客にも、車を購入する際やアフターサービスを受ける際、より多くの選択肢と利便性の向上がもたらされるのである。
ロイスは、「我々は、双方にとって納得のいく解決案を導き出すべく、販売店と共に多大な時間と労力を費やした。その結果、効果的・効率的なかたちで決着が着いたことを嬉しく思う」と話している。
GMは、昨年の再建活動の中で、シボレー、ビュイック、GMC、キャデラックの2064の販売店に対し、販売店契約が終了する2010年10月31日までに少なくとも1つのブランドの取り扱いを取りやめる必要があると判断し、段階的閉鎖案を提示していた。
2009年12月に成立した連邦法に基づいて、GM販売店は米国仲裁協会に対し、GMとの販売店契約を復帰させるべく、1,176件の仲裁申し立てを行った。仲裁裁定が下ったのは62件の申し立てだけだった。GMは702通の基本合意書を各関係販売店に提示した。同基本合意内容に応じれば、直ちに販売店が通常の販売店業務を履行できるという内容だった。GMはその他の販売店と、408の個別の決議に至っており、その決議の大半が販売店に対し引き続き縮小プロセスを進めることを要求するものだった。4つの訴訟が棄却された。
2009年6月、GMは87通りの組み合わせで8つのブランドを扱う6,049件の販売店と契約を結んでいた。新販売店ネットワークはより簡素化され、販売店件数は4,500件。15通りの組み合わせで4ブランドを取り扱う。これにより、経営効率性の大幅な向上および販売店の処理量・収益性の増加がもたらされため、販売店はより一層顧客に満足してもらうべく事業への再投資が可能になる。
ロイスは、GM販売店は長年、第三者機関の調査により、カスタマーサービスや販売満足度において業界トップレベルまたは業界標準以上に位置づけられてきたことに触れ、現在整備を進めているGMの新販売店も、顧客ケアにおける業界のリーダーになることに一層重点を置いて取り組んでいくとしている。
販売店アップグレード
北米全土のGM販売店は、シボレー、ビュイック、GMC、キャデラックの各施設を、新たなブランディングガイドラインに合わせてアップデートしている。この取り組みは2009年10月に始まったもので、現在、一層加速させている。販売店は毎月約100項目というスピードで店舗のアップグレードを実施。イメージアップグレードの主な要素には、電話やラップトップコンピューターのための電源コンセントを完備したワークエリアや、無線LAN、軽食を提供するカフェなど、カスタマーフレンドリーな機能が含まれる。
この取り組みを支えるため、GMは全米各地のシボレー、ビュイック、GMC、キャデラック各販売店の看板を更新・新設している。これらの看板は、よりコンテンポラリーなデザインを採用し、各ブランドの現在のイメージガイドラインを反映したものとなっている。
ロイスは、「全米のお客様は、近々、お近くのシボレー、ビュイック、GMC、キャデラック販売店の新たな装いを目にされるだろう。新販売店ネットワークを整備することは、GMの再生において最も重要な部分の1つである」と話している。
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