GM、フルサイズバン用CNGシステムの製造工程を完成

GM

GMが準備を進めていた圧縮天然ガス(CNG)システムの製造工程が、このほど完成する見込みとなった。この製造工程を通じ、今秋から法人向けの完成車にパッケージ化した専用のCNGシステムを提供する。対象となる車両は、CNG仕様のフルサイズミニバン、シボレー・エクスプレスとGMC・サバナである。

GMは5月、顧客が車両の入れ替え作業に時間を割くよりも、本来の業務に集中してもらえるように、自動車メーカーとしては初めて、商用バンにメーカーオプションのCNG仕様を設定すると発表した。

GMフリート/コマーシャル・オペレーションズ、ゼネラルマネージャーのブライアン・スモールは、「GMでは、法人のお客様がオプションを選択するだけで、簡単にCNG仕様のシボレー・エクスプレスまたはGMC・サバナを入手できる製造工程の開発に全力を注いだ。こうした取り組みは、販売上きわめて重要な意味を持ち、競合他社のソリューションを大きく引き離すものだ」と語った。

今回の2モデルは、米国環境保護庁(Environmental Protection Agency、EPA)とカリフォルニア州大気資源局(California Air Resources Board、CARB)の排出ガス規制をクリアしており、現行の自動車安全基準にも完全に合致している。

CNG仕様のシボレー・エクスプレス/GMCサバナには、GMの3年/3万6,000マイル新車保証と5年10万マイルパワートレイン保証も付与される。

今回、車両にCNGシステムを組み込むにあたり、世界レベルの技術力を誇るGMのグローバルパワートレイン/車両エンジニアリングセンターを活用した。

業務の効率化を可能にするパッケージ化されたこのCNGシステムは、基本的にGMのボルテック6.0L V8エンジンを使用している。定評あるこのエンジンをベースに、エキゾーストバルブとインテーク/エキゾーストバルブシートの剛性を高めることで、ガス燃料に対する摩耗耐性と耐久性を改善した。

この高剛性エンジンを採用したシボレー・エクスプレス/GMC・サバナは、GMのミズーリ州ウェンツビル工場で生産される。

また、GMは代替燃料車両への転換を専門とするプロダクティブコンセプト社(PCI社)と提携した。今回の製造工程の一部を担当するPCI社は、高剛性エンジンにCNG燃料供給/保存システムを組み込む工程をインディアナ州ユニオンシティ工場で行うほか、排出ガス規制適合に関する作業も担当する。

PCI社の工場で車両にCNGシステムが組み込まれると、各地の車体架装メーカーに送られ、ユーザーの仕様に応じた装備品が架装されるか、または、GMディーラーに直接配送されることになっている。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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