グッドイヤー、クーパータイヤを買収しアメリカや中国でさらにシェアを拡大
世界最大のタイヤメーカーのひとつであるグッドイヤーは2021年6月7日、同年2月に発表した最終合意に基づき、アメリカでグッドイヤーに次ぐ規模のタイヤメーカーであるクーパータイヤの買収を完了したとを発表。分野や業績を補完し合う2つの大手タイヤメーカーが統合することにより、地位の強化とシェア拡大となった。
グッドイヤー、タイヤメーカー買収でシェア拡大
グッドイヤーは、今回の買収によってアメリカにおける主導的地位をさらに強化。また今後は、その他の北米市場における地位も大幅に向上することとなる。
なお、クーパータイヤはピックアップトラックやSUV向けのタイヤを主力としており、グッドイヤーが強みとする新車装着用タイヤとプレミアムクラスの補修用タイヤをあわせると、統合後はさらに幅広いラインナップの提供が可能となる。
これにより、アメリカのほか中国においてもグッドイヤーの存在感は増し、およそ2,500の販売店ネットワークを通じてクーパーの補修用タイヤも流通が拡大する見込みだ。
財務面でも大幅な利益増加
この買収によってグッドイヤーは税務上の優遇措置を受けることとなり、資産価値はおよそ4.5億ドルの上昇、対して納税額は減少し、より良いキャッシュフローをもたらすこととなる。なお、これは生産関連のコスト削減を行うことなく生み出されるものであり、グッドイヤーの世界的な流通ネットワークにクーパーブランドが加わることで、さらなる収益拡大の機会が期待されている。
またグッドイヤーはこの買収後の最初の1年間で1株当たりの利益を増加させるとともに、業界リーダーとして自動車メーカーや自動運転システム開発企業に幅広いサービスを提供していくとしている。
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