インディカー第2戦:武藤英紀は14位、佐藤琢磨はリタイア

佐藤琢磨 走り

2010年インディカー・シリーズの第2戦、Hondaグランプリ・オブ・セント・ピーターズバーグは、3月28日の午後に決勝レースのスタートが切られる予定だった。しかし、午後からの強い雷雨により、ファンの安全確保のためにレースは翌日へと延期された。

雨雲は月曜日の朝方までフロリダ半島の東側に居残り続けたが、ほぼ予定通りの午前10時半前、24台のインディカーの頭上にグリーンフラッグは振り下ろされた。

トップの座はポールポジションからスタートしたウィル・パワー(Team Penske)。彼は2位に浮上してきたジャスティン・ウィルソン(Dreyer & Reinbold Racing)から執拗なプレッシャーをかけられながらもミスなくゴールまで走りきり、開幕2連勝を飾った。

今回のパワーの勝利はキャリア3勝目。セント・ピーターズバーグでは初勝利だが、Team Penskeにとっては昨年に続いての2連勝、そして通算4勝目となった。なお開幕からの2連勝は、2001年のタイトル獲得を果たしたサム・ホーニッシュJr.以来である。

武藤英紀(Newman/Haas/Lanigan Racing)は、フルコース・コーションでのピットインをできるだけ遅らせる作戦が的中し、レース中盤に2位までポジションを上げた。しかし、最後となるはずだったピットストップでクラッチにトラブルが発生。エンジンをストールさせて18位まで大きく後退。そこから4つのポジションアップを果たし、14位でゴールした。

インディカーデビュー2戦目を迎えた佐藤琢磨(KV Racing Technology)は、11番グリッドからスタートしてすぐさま9位までポジションを上げる順調さだった。しかし、フロントタイヤがグリップを失って25周目のターン4でタイヤバリアに突っ込み、2戦連続のリタイアを喫した。レース結果も開幕戦と同じく22位となった。

ウィル・パワー(優勝)

「2連勝できるなんて考えてもいなかった。すばらしいシーズンのスタートとなった。ハードワークを続けてくれているチームのためにも、連勝はとてもうれしい。今日も彼らのピットストップは完ぺきだった。しかし、まだ17戦のうちの2戦が終わっただけ。タイトルのことを考えるには早過ぎる。自分としては1レースずつを今後も全力で戦っていくだけだ。今日はスタートに注意深く対処した。レッドタイヤは消耗が激しいと考えていたので、あまりプッシュしないことにした作戦も正解だったと思う」

武藤英紀 (14位)

「クラッチがなくなっていたためにピットストップで大きくポジションを落としてしまい、今日のレースは終わってしまった感じでした。実は、今週末にクラッチのトラブルは何度か出ていました。今日はレース中盤に上位を走りました。序盤は我慢の走行を続け、チームの作戦もよく2位へと上がることができました。その後のピットストップで大きくポジションを落とさなければ、そのまま上位でフィニッシュできていたレース内容でしたから、チームも自らのパフォーマンスに好感触を得ています。もちろん、もっと細かい部分までマシンをよくする必要はあります。今回の場合でいえば、ソフトのオルタネートタイヤでの走りが、ハードのプライマリータイヤと比べて苦しいものになっていました」

佐藤琢磨(22位)

「序盤の路面は難しかったですが、バトルを楽しめました。ポジションをいくつか上げることもできました。しかし、フロントタイヤのグリップがなくなってしまって、ピットに入りたいと無線で伝えましたが、燃費などの作戦もあってチームとしてはもう少し周回数を引っ張りたかった。あのアクシデントの2周ぐらい前から、フロントタイヤはまったくグリップしなくなっていて、オーバーテイクされないライン採りで走ったらコーナーでマシンが曲がらず、壁にヒットしてしまいました。それでも、今回はレースを戦うことができて、いくつものことを学びました。我慢強く走ることがインディカーでは重要です。いくつかポジションを落とすことがあっても、後に抜くチャンスが来るということなどもわかりました。次はバーバー・モータースポーツ・パークというロードコースですから、開幕2戦とは少し違ったレースになりますが、いい結果を出せるようがんばりたいと思います」

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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