佐藤琢磨、インディカー・シリーズ参戦を発表
レーシングドライバーの佐藤琢磨が、2010年からインディカー・シリーズにKVレーシング・テクノロジーから参戦することを発表した。琢磨にとってはおよそ2年ぶりのレース復帰となる。
F1ドライバーとして活躍してきた佐藤琢磨だが、2008年にスーパーアグリが資金難でF1から撤退したことでF1シートを喪失。その後もF1参戦を目指して活動を続けてきたが、シートを獲得することはできなかった。
「昨年はレースに参戦できず、非常に悔しい思いをしていたので、素晴らしいチームとともに新しいチャレンジに挑むことが今は待ちきれない気分です」と琢磨はコメント。
1週間前に初めてチームメンバー全員と対面を果たしたという佐藤琢磨は、15日(月)にフロリダ州にあるセブリングで極秘にチームのテストに急遽参加。初めてインディカーのマシンで走行を行った佐藤琢磨は、約1時間の走行でインディカー・レーサーと遜色ないタイムを記録したという。
「初めてインディカーのマシンに乗ってきました。コックピットに戻ったのは2008年の12月のテスト以来だったので本当に長い時間だったんですが、乗った瞬間から本当に嬉しくて、最高のプレゼントをもらったような、子供のような気持ちでクルマに乗りました 」とテストを振り返った佐藤琢磨。
インディカー・シリーズの魅力については「オープンカーホイールの頂点にたつインディカー・シリーズは以前からすごく興味がありました。エンジン、シャシー、タイヤが1社とほぼワンメークのトップフォーミュラ。すべてのチーム、ドライバーに対してイコールの状態で戦えることは、いちドライバーの立場からして物凄く魅力です。最大の魅力は誰にも勝てるチャンスがあることで、そこに一番大きな魅力を感じました」とコメント。
会見にはKVレーシングのチーム代表ジミー・ヴァッサーが出席予定だったが、飛行機にトラブルがあり来日できずインターネット中継での参加となった。
ジミー・ヴァッサーは「琢磨とともに参戦できることが決まり、我々は興奮を抑えられない」とコメント。「琢磨にとって重要なインディ・ジャパンで優勝したい」と意欲を語った。
佐藤琢磨は、2月24日~25日にアラバマで開催されるハーバー・モータースポーツ・パークでの合同テストに参加。インディカーレースでのデビュー戦はブラジル・サンパウロで、3月14日(日)に開催される。
佐藤琢磨
「僕自身にとっても、支援してくださる皆さんにとっても、とてもエキサイティングな日を迎えることができました。去年はレースに参戦できず非常に悔しい思いをしていたので、素晴らしいチームとともに新しいチャレンジに挑むことが、今は待ちきれない気分です。僕にとってKVレーシングは大きなポテンシャルを秘めたチームであり、チームスピリットの点でも申し分ありません。ジミーのような偉大なチャンピオンが率いているチームなので、すぐに強力なチームワークを発揮できると確信していますし、トップフィールドで戦うチャンスを得たことに、僕の闘志は激しく掻き立てられています。これまで続いてきた困難な時期にも僕を支援し続けてくれたすべての皆さんに、心からお礼を申し上げるとともに、皆さんと力をあわせて大きな成功を収めることを楽しみにしています」
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