トヨタ モータースポーツ フェスティバル 2009、トヨタF1ラストラン!
トヨタF1カー、最後の雄姿
トヨタは22日(日)、富士スピードウェイで毎年恒例のイベント「トヨタ モータースポーツ フェスティバル 2009」を開催。2万8,000人のファンが見守るなか、今季限りで撤退したF1カーでの最後の走行を披露した。
今年のトヨタ モータースポーツ フェスティバルのテーマは「トヨタのモータースポーツ大運動会」。来場したファンが参加できるアトラクションや、トップドライバーやチームによる障害物競走やピット競争、ドリフトパーキング選手権、異なるカテゴリーのレースカーによるリレーなど、普段は見られない競技でファンを楽しませた。
その他にも、ドリフトカーによる「ドリフトエクストリーム」、トップドライバーが運転するクルマに同乗できる「サーキットタクシー」やバスの中からサーキットを走行するレーシングカーを見物できるサーキットサファリ、そして今シーズン全てのタイトルを制覇したSUPER GTのレースカーによるスーパーバトルなど、盛り沢山の内容を実施された。
また、今年限りで8年間のF1活動を終了させるトヨタは、現役F1カーでの最後の走行を披露。午前中には、ウィリアムズF1チームに所属していた中嶋一貴がトヨタのF1マシン“TF108”をドライブするというスペシャルな機会も。最後は“トヨタF1カーファイナルラン”と題し、トヨタF1チームに5年間在籍したヤルノ・トゥルーリと今シーズン最終2戦で素晴らしい活躍をみせた小林可夢偉がランデブー走行し、ホームストレートでドーナツターンを披露。サーキットを轟音とタイヤスモークで包んだ。
グランドスタンドには、日本とヤルノ・トゥルーリの母国イタリアの国旗が描かれ、パナソニック・トヨタ・レーシングはエンジン音で“time to Say Goobye”を演奏。感動的な“ファイナルラン”となり、イベントはフィナーレを迎えた。
ヤルノ・トゥルーリ
「非常に多くのファンが集まってくれて、本当に嬉しい。ずっと応援してくれた全ての人々に、本当に感謝している。日本のチーム、トヨタに長期間にわたって加わっていたというのは非常に素晴らしい経験だった。今回の走行は、トヨタF1カーでの思い出に残るラストランとなった」
小林可夢偉
「14歳でFTRS(フォーミュラトヨタ・レーシング・スクール)に入って以来、常にF1という目標を目指して来た僕が、ラストランを担当するというのは複雑な気持ちだが、光栄にも感じる。ヤルノと僕との2人が、最後のアブダビGPでしっかりダブルポイントを取って終えることができたのは、本当に良かったと思う。来季については、TMGの方々が一生懸命、他のF1チームと交渉してくれているので、ドライバーとしての準備を怠らずに待ちたい」
中嶋一貴
「寒い中で多くのファンが最後まで見てくれて、素晴らしいイベントだった。初めてトヨタF1カーに乗ることになり、僕自身、非常に興味深い体験ができ、その他の競技も大変楽しめた。来年のことは、まだはっきり言えることは何もないが、精一杯、前向きに頑張って、来年もF1でレースができるように頑張っていくので、応援して欲しい」
山科忠:トヨタ自動車(株)専務取締役
「今年のTMSFは『トヨタのモータースポーツ大運動会』というテーマで、たくさんのお客様に参加して頂くアトラクションを用意した。トヨタF1カーファイナルランとなった今年のTMSFは、天候が心配されたが、午後は太陽も顔を出し、皆様には楽しんで頂けたと思う。これまで8年間にわたりパナソニック・トヨタ・レーシングを応援して頂いた多くのファンの皆さんを始め、大変多くの方々に支えて頂いたことに対して、心からのお礼を申し上げたい。SUPER GTなどのレースや、その他のイベントを通じて、これからもトヨタはモータースポーツを通じて、クルマの楽しさや、わくわくするような喜びと感動を、多くの方々に楽しんで頂くような活動に、より力を入れていきたいと思っている」
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