フォーミュラ・ニッポン第8戦SUGOはデュバルが制す
今季最終戦
9月26日、全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第8戦の予選がスポーツランドSUGO(宮城県)で行なわれた。優勝したNo.31 ロイック・デュバル(NAKAJIMA RACING)は、ポールポジションも獲得。Q2でコースレコードを更新した。
全車がスリックタイヤで1コーナーへと向かった。ポールのNo.31 ロイック・デュバル(NAKAJIMA RACING)は鋭さを欠くスタートをしてしまい、予選2位のNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)がトップを奪う。1周終了時点でトップは小暮、以下、デュバル、No.10 塚越広大(HFDP RACING)、No.8 石浦宏明(Team LeMans),No.36 アンドレ・ロッテラー(PETORONAS TOM'S)と続く。
序盤も終わらない7周頃からついに雨が降り出し、路面は徐々にウェットに変わり、10周を過ぎるとあちこちのコーナーでマシンが滑りだす。ここで、早い決断したのはトップの小暮。13周目にピットに入り、レインタイヤに交換。代わってトップとなったデュバル、そして2、3番手の塚越、石浦は滑るマシンを巧みに操って、見ごたえあるトップ争いを展開する。
しかし、ここから10周ほどはスリック、レイン、どちらのタイヤも同じ程度のラップタイムという非常に悩ましい路面状況となる。特に予選9番手のNo.2 ブノワ・トレルイエ(LAWSON IMPUL)が猛然と追い上げ4番手にまで浮上すると、レインでタイムが伸び悩んだ小暮が再度ピットに飛び込み、スリックに戻す。だが、この数周後にはまた雨足が強くなり、この後小暮はまたレインに戻すなどドタバタをしてしまい、優勝争いから脱落する。
22周目にトップのデュバルもレインに交換。塚越以下、ロッテラー、トレルイエのトップ3はスリックのまま激しいバトルを繰り広げるが、結局ロッテラーと塚越もレインへのタイヤ交換を行い、最後までスリックで粘るトレルイエがトップになる。だが、レインに替えたデュバルに抜かれ、トップを奪われる。この後、トレルイエはただ1人スリックで走り続けるが、徐々にポジションを落としていった。
終盤は、雨が降り続ける中、トップのデュバル、追うロッテラーとの差は17秒ほどと大きく開いた。デュバルは、ラスト5周で周回遅れに引っかかりロッテラーとの差が詰まったが、結局デュバルが逃げ切ってゴール。チャンピオン獲得のシーズンの最終戦を今季4度目の優勝で飾った。2位はロッテラー。3位には、難しい状況を味方にして予選12位から追い上げたNo.20 平手晃平(ahead IMPUL)が入った。
一時はトップとなって場内を沸かせた塚越はタイヤ交換のタイミングを遅らせたことが裏目に出たのか、8番手まで順位を落としたが、終盤ハードに追い上げ、4位となった。No.37 大嶋和也が6位で終わったことで、ルーキー・オブ・ザ・イヤーは塚越が手にすることになった。
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