日産・ニスモが2017年のモータースポーツ活動を発表

日産とニスモは17日、2017年モータースポーツ活動を発表した。

◆1. SUPER GT GT500

日産/ニスモは、2017年、新規に開発した4台のNissan GT-R NISMO GT500で参戦し、SUPER GT GT500クラスのタイトル奪還を目指す。

参戦チームはそれぞれ強力な布陣とした。2014年、2015年と2年連続でシリーズチャンピオンを獲得し、2016年には最終大会までシリーズをリードしたNISMOは、今年、日産のエースナンバー23号車の松田次生/ロニー・クインタレッリの両ドライバーで、再びシリーズを戦う。また、GTアカデミー卒業生のヤン・マーデンボローがGT300クラスからステップアップしてGT500クラスにデビューし、安田裕信とTEAM IMPULでタッグを組む。

昨年2勝を挙げたKONDO Racingは、佐々木大樹と7年ぶりにチームに戻ったジョアオ・パオロ・デ・オリベイラというコンビネーションで臨み、MOLAは、昨年素晴らしいコンビネーションを見せたベテランの本山哲と若手の千代勝正がシリーズに挑む。

日産系チームの総監督は、ニスモ常務執行役員の田中利和が引き続き務める。

▽チーム体制

カーナンバー/チーム/監督/ドライバー/車両名/タイヤ

・23/NISMO/鈴木豊/松田次生、ロニー・クインタレッリ/MOTUL AUTECH GT-R/ミシュラン

・12/TEAM IMPUL/星野一義/安田裕信、ヤン・マーデンボロー/カルソニック IMPUL GT-R/ブリヂストン

・24/KONDO Racing/近藤真彦/佐々木大樹、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R/ヨコハマ

・46/MOLA/大駅俊臣/本山哲、千代勝正/S Road CRAFTSPORTS GT-R/ミシュラン

▽新型マシン

日産/ニスモの新型車は、ベースとなるNissan GT-R NISMO(2017年モデル)の特徴的なデザインを取り込みながら、これまでのNissan GT-R NISMO GT500の速さと強さのDNAを継承しつつ、2017年のSUPER GTの技術規則に沿って開発した。

昨年11月に公開した新型車は、日本国内やマレーシアのセパンでテストを行い、開幕戦まで更なる改良を続けていく。

なお、SUPER GT GT300クラス若手ドライバーの育成に主眼を置いたNDDP Racingは、SUPER GT GT300クラスに高星明誠を起用。高星の指導役として星野一樹がペアを組んで参戦。チーム運営は、昨年に引き続きB-MAXが行う。

◆2. カスタマーレーシングプログラム

日産/ニスモは、レースカーやエンジンを世界各国に供給するカスタマーレーシングプログラムを拡大していく。

1)カスタマーレーシング

- GT3 プログラム

2012年に販売を開始したNissan GT-R NISMO GT3は、これまで33台を販売し、日本、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、中国でレースに参戦してきた。2016年には20台が世界各地でレースシリーズに参加し、スーパー耐久シリーズのST-Xクラスチャンピオン獲得をはじめ、各国のレースで勝利を挙げた。ニスモは、2017年も引き続きNissan GT-R NISMO GT3のカスタマーへ、車両供給、及び技術支援を行う。

日産/ニスモは、SUPER GT、スーパー耐久等に参戦するカスタマーチームに技術支援を行うとともに、以下のレースに参戦するチームを支援する。

- ブランパンGTシリーズ エンデュアランスカップ

日産/ニスモは ブランパンGTシリーズのエンデュアランスカップ(プロクラス)にボブ・ネヴィルを監督として参戦するTeam RJN NISSANを引き続き支援する。ドライバーは、日産のグローバルなモータースポーツファミリーから、2015年のチャンピオンペアである千代勝正/アレックス・バンコムと、2008年の初代GTアカデミー勝者のルーカス・オルドネスが選ばれた。

- スーパー耐久シリーズ ST-Xクラス

KONDO Racingは、2016年にシリーズチャンピオンを獲得したスリーボンド日産自動車大学校GT-Rで2連覇を目指して今年もST-Xクラスに参戦する。ドライバーの一人には藤井誠暢が名を連ねている。このKONDO Racingと日産自動車大学校とのコラボレーションは、教育とモータースポーツを結びつけたユニークな活動である。

Nissan GT-R NISMO GT3(R35)エボルーション車の開発

日産/ニスモは、競争が激化するGT3市場での大幅な戦闘力向上を目指し、2018年に向けてNissan GT-R NISMO GT3(R35)エボルーション車を開発。開発ドライバーには柳田真孝とミハエル・クルムを起用して、日本及び欧州でのテストを含めた開発を行う。

2)カスタマーレーシング

- エンジンサプライプログラム

日産/ニスモは、エンジンサプライプログラムを拡大する。今季は新たに、IMSAのデイトナ・プロトタイプ・インターナショナル(DPi)とFIA世界耐久選手権(WEC)のLM P1クラスのプライベーター向けエンジンを供給する。WECのLM P2クラスでのエンジン供給は、昨年、過去5年で37勝という素晴らしい成績で終えた。日産/ニスモは、グローバルに拡大を続けているLM P3クラスへのエンジン供給を継続して行う。

- IMSA デイトナ・プロトタイプ・インターナショナル(DPi)

日産/ニスモは、新たにDPi車両向けのGT3仕様をベースとしたVR38エンジンを、米国フロリダを本拠地とするエクストリーム・スピード・モータースポーツ(ESM)に供給し、技術支援を行う。ESMは、2017 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に2台で参戦する。

FIA 世界耐久選手権(WEC) LM P1

日産/ニスモは、V6ターボ3.0リッターエンジン(VRX30A evo.)を新たにドイツをベースとするプライベートチームのバイコレスレーシングチームに供給し、技術支援を行う。バイコレスは、FIA WECのLM P1クラスに参戦する。

- LM P3 各シリーズ

日産/ニスモは、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズやミシュラン・ル・マン・カップ、アジアン・ル・マン・シリーズ等に参戦するチームに、3年間で111基供給した実績のあるVK50エンジンを供給し、さらに技術支援を行う。

◆3. ドライバー育成

日産/ニスモは、若手ドライバーのレース参戦を引き続き支援する。前述のSUPER GT GT300クラスへのエントリーに加え、高星明誠の全日本F3選手権への参戦を支援。また、高星のエグゼクティブアドバイザーとして、GT500ドライバーの本山哲がチームに加わる。

◆4. その他の活動

オーストラリア: スーパーカーズ選手権 日産は、アルティマでオーストラリアのスーパーカーズ選手権に継続参戦。ドライバーは、リック・ケリー、トッド・ケリー、マイケル・カルーソに加え、新たにシモーナ・デ・シルベストロが参戦する。

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
カー用品・カスタムパーツ

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は、申込翌日18時に最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

日産 GT-Rの最新自動車ニュース/記事

日産のカタログ情報 日産 GT-Rのカタログ情報 日産の中古車検索 日産 GT-Rの中古車検索 日産の記事一覧 日産 GT-Rの記事一覧 日産のニュース一覧 日産 GT-Rのニュース一覧

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる