メルセデス・ベンツ 新型「Eクラス」発表…安全運転支援システム「ドライブパイロット」を搭載

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス(セダン)

メルセデス・ベンツ日本は、新型「Eクラス」を発表、7月27日より注文受付を開始した。なお、発売は「E 200 アバンギャルド」および「E 200 アバンギャルド スポーツ」が同日より、「E 200 4MATIC アバンギャルド」、「E 220 d アバンギャルド」、「E 220 d アバンギャルド スポーツ」、「E 250 アバンギャルド スポーツ」、「E 400 4MATIC エクスクルーシブ」は10月以降を予定している。

>>新型「Eクラス」フォトギャラリー(157枚)

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス(セダン)

2013年には、レーダーセンサーやステレオマルチパーパスカメラにより自車の周囲のほぼ360度を常に監視し、事故の危険性が迫っている場合にはドライバーに警告したり、必要に応じて自動でブレーキをかけることで事故を未然に予防する安全運転支援システム「レーダーセーフティ」をメルセデス・ベンツとして初めて標準装備し、部分自動運転を実現した。

新型Eクラスは、快適性や安全性を大幅に高める数多くの世界初の革新技術が導入され、メルセデス・ベンツの最新デザインを取り入れたエクステリアとSクラス譲りの上質なインテリアを備え、スタイリッシュな魅力に溢れた10代目となるプレミアムセダンとして生まれ変わった。

さらに、新開発のディーゼルエンジンに、軽量設計とセグメントトップレベルの空力特性を組み合わせることで、セグメント最高レベルの燃費効率を実現すると同時に、AIR BODY CONTROL*により、卓越した乗り心地と運動性能を提供する。

* E 400 4MATIC エクスクルーシブに標準装備

新型Eクラスの安全運転支援システム「レーダーセーフティ」は、安全性、快適性、安全運転支援が新しい領域に進化した。

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス(セダン)

メルセデス・ベンツの自動運転開発の次のステップとなる、新型Eクラスに初めて搭載される新技術「ドライブパイロット」は、特に混雑時や高速道路での渋滞の際に自動運転によりドライバーにかかる負担を大きく軽減するシステムである。先行車との車間距離のみならず周囲の交通状況(車両、ガードレール等車線と平行に位置する物体)を常に監視することで、従来よりもステアリングアシストが作動する状況が大幅に拡大した。しかも、車線が不明瞭または表示されていない場合にも自動で先行車に追従する。また、システム起動時に高速道路上で自動停止した場合、30秒以内であれば自動再発進が可能となり、渋滞時のドライバーの疲労を大幅に低減する。

ドライブパイロットのその他の革新技術として、「アクティブレーンチェンジングアシスト」を初めて導入した。ドライバーがウインカーを2秒以上点滅させると、行き先の車線に車両がいないことを確認後、自動で車線変更する。また、走行中にドライバーが気を失うなど万が一の場合に自動的に車線を維持しながら緩やかに減速・停止する「アクティブエマージェンシーストップアシスト」を世界で初めて搭載した。

▼新型「Eクラス」主な特長

エクステリアデザイン

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス(セダン)

新型Eクラスは、先代に比べるとホイールベースが65mm長くなった。エクステリアデザインはメルセデス・ベンツセダン特有のプロポーションを備え、長いボンネットからクーペを想わせるルーフラインへ、そしてショルダー幅の広いテールエンドにいたるまで、刺激的なシルエットを描いている。さらにサイドビューでは、フィーチャーラインにスタイリッシュかつダイナミックなアレンジが施されている。それらすべてを融合させることで、メルセデス・ベンツデザインの基本思想「Sensual Purity(官能的純粋)」を完璧に具現している。

新型Eクラスはモデルによって外観が異なっている。最先端のテクノロジーと高いクオリティが融合する“アバンギャルド”、ダイナミックなシルエットのAMGラインをまとい、スポーティな存在感を際立たせた“アバンギャルド スポーツ”、メルセデスの伝統が輝くフロントフェイスに、最先端の安全性/快適性とラグジュアリーを細部にまで宿した“エクスクルーシブ”。最新のメルセデスデザインを革新的な機能美と共に演出する3つの個性が際立つ。

リアエンドは、リアホイールアーチ上方の幅が広いショルダーにより、パワフルで力強い性格が与えられている。ボディに埋め込まれた2本バーデザインを取り入れた一体型リアコンビネーションランプは、新型Eクラスがメルセデスのセダンの新しい一員であることを示している。スターダストや天の川、あるいはジェットエンジンの輝きを想わせるハイライトを施すことによる「スターダストエフェクト」は、専用設計の表面構造を備える革新的なリフレクターテクノロジーによるもので、新型Eクラスに初めて導入した。

インテリアデザイン

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス(セダン)

セグメント初となる2つの高精細12.3インチワイドディスプレイを設定。この2つのディスプレイを一枚のガラスカバーで融合したコックピットディスプレイは、空中に浮かんでいるように見え、インテリアデザインの水平方向の流れを強調する中心要素となっている。インストゥルメントクラスターとなるこのコックピットディスプレイは、ドライバーの視野に直接入るべきさまざまな情報を表示する大型ディスプレイと、センターコンソール上方にセンターディスプレイを備えている。なお、コックピットディスプレイのデザインは、「クラシック」、「スポーツ」、「プログレッシブ」の3種類の中から自由に設定することができる。

また、新型Eクラスは世界で初めてタッチコントロール機能をステアリングに備えた。スマートフォンなどと同様にタッチセンス機能を内蔵したボタンは、縦方向および横方向のスワイプに正確に反応する。メニュー項目の選択はスワイプ、確定はそのままボタンを押し込むだけ。これにより、ドライバーはインフォテイメントの各機能の操作やシフトレバーなどアクセルとブレーキ以外のほとんどの操作をステアリングから手を離すことなく簡単かつ機能的に操作することができる。

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス(セダン)

インフォテインメントシステムを操作する部分としてはこのほか、センターコンソールにコントローラーを備えたタッチパッド(手書き入力対応)や、音声認識システムを採用。さらに、エアコンディショナーや、一部の安全運転支援システムを簡単に起動・停止できるショートカットボタンを採用している。安全運転支援システムのショートカット操作は新型Eクラスが初めての採用となる。

室内照明には、長寿命・節電型のLEDのみを使用している。改良型アンビエントライトも同様で、選べるカラーが64色と、カスタマイズの可能性を大きく広げた。なお、アンビエントライトが彩る主な部分は、ダッシュボード下部からドアパネル、センターコンソール、コックピットディスプレイ、前・後席足元など。

新型Eクラスはシートも特長の1つで、エルゴノミクスに配慮した彫刻的な形の中に、メルセデス・ベンツならではの優れた長距離走行での快適性と、洗練されたスポーティなデザインを融合している。リアシートは、多目的性を大きく高める40:20:40の3分割バックレストを備えている。

新世代エンジン

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス(セダン)

新型Eクラスのエンジンラインナップは、2リッター直列4気筒 BlueDIRECT ターボエンジン(E 200 アバンギャルド、E 200 アバンギャルド スポーツ、E 200 4MATIC アバン ギャルド、E 250 アバンギャルド スポーツ)と3.5リッターV型 6気筒ツインターボ BlueDIRECT エンジン(E 400 4MATIC エクスクルーシブ)の2つのガソリンエンジンと、新開発2リッター直列4気筒 BlueTEC エンジン(E 220 d アバンギャルド、E 220 d アバン ギャルド スポーツ)のディーゼルエンジンとなる。

E 200 アバンギャルド、E 200 4MATIC アバンギャルドおよび E 200 アバンギャルド スポ ーツに搭載される 2リッター直列4気筒 BlueDIRECT ターボエンジンは、第3世代の直噴システムであるBlueDIRECT テクノロジーを採用している。ピエゾインジェクター(最大圧力200bar)、スプレーガイド式燃焼システム、マルチスパークイグニッションによって、常に最適な燃焼状況を作り出し、最高出力135kW(184PS)、最大トルク300N・m(30.6kg・m)を発生させる。

E 250 アバンギャルド スポーツは、最高出力155kW(211PS)、最大トルク350N・m(35.7kg・m)を発生する。

さらに、いずれのモデルにも信号待ちなどでの無駄な燃料消費を抑えるECOスタートストップ機能を標準装備。最先端技術を余すところなく搭載することで、ゆとりある動力性能と高い環境性能を高次元で両立した。

E 400 4MATIC エクスクルーシブも最先端 BlueDIRECT テクノロジーを採用している。最高出力245kW(333PS)、最大トルク480N・m(48.9kg・m)がもたらす優れたドライバビリティと環境性能を備えている。

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス(セダン)

■新開発2リッター直列 4気筒 BlueTEC エンジン

新開発2リッター直列4気筒 BlueTEC エンジンは、将来導入されるRDE(実路走行試験)規制に対応したディーゼルエンジンである。先代よりシリンダーピッチが狭くなった(94mm→90mm)ことから、前後方向に短くなり、小型化を実現した。

排気量は2リッターと先代の2.2リッターより小さいものの、最高出力143kW(195PS)、最大トルク400N・m(40.8kg・m)を発生する。また、排出ガス浄化システムについては、従来は酸化触媒を通過した後に粒子状物質除去フィルター(DPF)、さらに排気システムの途中に設置されたSCR触媒コンバーターを通過させていたシステムを、DPFとSCR触媒コンバーターを統合したsDPF(DPF with SCR Coating:選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)を直接エンジン本体に取り付けることで、排出ガス浄化経路を短縮することが可能となり、排出ガスの温度低下による浄化効率の低下を防ぐだけではなく、システムのコンパクト化と軽量化にも貢献している。

このエンジンは、シングルステージターボチャージャーと可変タービンジオメトリを採用し、シリンダーヘッドとクランクケースはアルミニウム製となっている。また、メルセデス・ベンツが開発した表面コーティングNANOSLIDEを導入することで、シリンダー表面とスチール製ピストンの間の摩擦を低減した。最高出力195PS、最大トルク400Nmの力強い動力性能を実現している。

フルタイム四輪駆動「4MATIC」

E 200 4MATIC アバンギャルドと E 400 4MATIC エクスクルーシブには、全天候型フルタイム四輪駆動システム「4MATIC」を採用。

エンジントルクを前輪31%:後輪69%の比率で配分し、様々な天候や路面状況下で最適なトラクションを発揮する。オンロードでは、コーナリング時や高速走行時の高い安定性を実現した。また、オフロードや雪道などでは、タイヤの空転や横滑りを抑制し、高い操縦性や走行安定性を確保する。軽量コンパクトな設計などにより燃費向上にも貢献している。

次世代の安全運転支援システム

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス(セダン)

レーダーセンサーやステレオマルチパーパスカメラにより自車の周囲のほぼ360度を常に監視する複合的なセンサーシステムで、先行車両、横切る車両、後方車両、対向車、歩行者などを検出、状況を判断してアクセル、ブレーキ、ステアリングを自動でアシストすることでドライバーの負担を軽減し、安全性と快適性を高める安全運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」に代表される「インテリジェントドライブ」が大幅に進化した。

緊急時のステアリング操作をアシストする「緊急回避補助システム」、側面衝突の安全性を高める「PRE-SAFE インパルス」、衝突時の衝撃音から乗員の耳を保護する「PRE-SAFE サウンド」などの新機能を初めて採用したほか、ステアリングアシスト機能を強化した「ドライブパイロット」の数々の機能、歩行者に加えて交差点での車両飛び出しにも対応した「アクティブブレーキアシスト」も備わり、全方位の安全性を高い次元で実現している。

ディスタンスパイロット・ディストロニック&ステアリングパイロット(機能強化)

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス(セダン)
メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス(セダン)

ディスタンスパイロット・ディストロニックは、都市、郊外、高速道路などの走行時にステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンサーにより、先行車を認識して速度に応じた車間距離を維持する。減速が必要な場合はアクセル及びブレーキを段階的に自動調整してスムーズに減速し、先行車が停止した場合は自車も停止する。高速道路での渋滞時に自動停止した際、30秒以内に先行車が発進した場合は、ドライバーがアクセルを踏まなくても自動で再発進。30秒以上停止していた場合は、アクセルを軽く踏むかクルーズコントロールレバーを引くことで再発進が可能である。十分な車間距離が確保されている場合は設定された速度まで自動的に加速する。先行車および停止中の車両との距離が突然縮まった場合には、警告灯と警告音でドライバーに通知する。

またステアリングパイロットは、車線のカーブと先行車を、車線が不明瞭な道ではガードレールなどを認識し、車間を維持しながらステアリング操作をアシストする。

*ディスタンスパイロット・ディストロニック作動速度範囲:0~約210km/h設定可能速度範囲:約20~210km/h

*車線が不明瞭な場合のステアリングパイロット作動範囲:~約130km/h

アクティブレーンチェンジングアシスト(メルセデス・ベンツ初)

メルセデス・ベンツ 新型 Eクラス(セダン)

高速道路走行中にステアリングパイロットが起動している際に、ドライバーがウインカーを2秒以上点滅させると、車両周囲を監視しているセンサーが他の車両などとの衝突の危険が無いことを確認し、安全が確認された場合に自動で車線変更する。

*作動速度範囲:約80km/h~180km/h(一般道での利用不可)

アクティブエマージェンシーストップアシスト(世界初)

ステアリングパイロットが起動している際に、ドライバーが一定時間ステアリング操作を行わない場合、警告灯と警告音によってステアリングを握るよう促し、それでもドライバーがステアリング、アクセル/ブレーキ、タッチコントロールボタンの操作の反応が無い場合は、さらに警告音を鳴らしながら、緩やかに減速して停止する。また、車両停止後は自動的にパーキングブレーキがかかることで、後方からの衝突による二次災害を防止する。

トラフィックサインアシスト(メルセデス・ベンツ初)

一般道や高速道路を走行中、カメラが制限速度などの標識を読み取り、ディスプレイに表示し、制限速度を超えた際には警告音を出してドライバーに注意を促す機能も搭載。

緊急回避補助システム(メルセデス・ベンツ初)

アクティブブレーキアシストの歩行者検知機能を補う新開発のシステム。車両前方にいる車道横断中の歩行者などとの衝突の危険を検知すると、システムが正確なステアリングトルクを計算して、ドライバーのステアリング操作をアシストする。また、回避後の車線復帰も同様にサポートする。

*作動速度範囲:約20~70km/h

PRE-SAFE インパルスサイド(世界初)

フロントバンパー外側のレーダーセンサーが、側面衝突が不可避であることを検知すると、衝突側前席バックレストのサイドサポートに内蔵されたエアチャンバーが瞬時に膨張する。乗員をドアから遠ざけることで衝撃の軽減を図ります。さらにPRE-SAFEの乗員保護機能も同時に作動する。

その他、アクティブブラインドスポットアシスト、アクティブブレーキアシスト、渋滞時緊急ブレーキ機能、リア CPA、アクティブレーンキーピングアシストなどを装備する。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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