フォルクスワーゲングループジャパン(VWGJ)は27日、明日28日まで東京お台場で開催する“ITS-Safety 2010”に合わせ、本国のVW AG本社研究部門より、Dr マルクス・リーンカンプ氏を招き、VWの未来の車両開発および、ITS(Intelligent Transport Systems)高速道路交通システムなどに関するプレゼンテーションを行った。
Dr.マルクス・リーンカンプ氏は、現在VW AGグループ研究所で、エレクトロニクス・ヴィークルリサーチの責任者を務める。このVW AGグループ研究所とは、VWは勿論のこと、アウディ、シュコダ、セアト、ランボルギーニと、これらVWグループ・ブランドを統括して研究開発を行う機関のことで、日本で言う技研や総研がこれに当てはまる。
つまりこれらVWグループ・ブランドの技術的未来予想図について述べたプレゼンテーションは、石油の枯渇危機によって生じた、代替燃料を使用して生活する20年後のカーライフを想定し、既にVWが開発している利便性、安全性を追及した未来テクノジーなどを紹介する内容となった。
VWが想像する20年後の自動車環境は、石油は貴重な物として全世界が捉えており、使えるのは富裕層のみという考え方が広がっている。従って多くの一般市民はそれに替わる代替燃料(電気、水素、電池、ハイブリッド)を使用していると主張する。さらに高速走行時でのレーンアシスト(車線変更)や、パークアシスト(駐車誘導機能)、オートクルーズコントロール(自動走行機能)といった従来機能をさらに飛躍させた先端テクノロジーを投入。これにより、事故は衝突、接触の0.5秒前でも回避でき、いずれは皆無になると述べ、現在そのプログラム開発が急ピッチで進行しているとのことだ。
近年、自動車に搭載される技術力というものは、他の産業を差し置いて、群を抜く速さで進化している。もはや自動車は機械であって機械ではないと感じさせ、ゆくゆくは全ての市販車に人口知能を簡単に搭載できる未来も待っているだろう。
単純にこういった未来も、ある意味“夢”があるのではと、感じさせるプレゼンテーションであった。
自動車媒体編集者として、この際クルマとして運転する楽しさ云々は触れないでおこう。
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