2007/5/14 19:27
【F1 第4戦】 トヨタ、2台共に波乱のレースに沈む
第4戦スペインGP決勝で、トヨタは、2台共にリタイアという厳しい結果に終わり、4戦連続のポイント獲得は成らなかった。
■コメント ラルフ・シューマッハ(リタイア)
「またしても私にとっては厳しい週末になってしまった。スタートは問題なく、2つポジションを上げることが出来た。やや強引ではあったが、私がいたグリッドから考えれば、予想出来る結果であった。その後、第10ターンで、後方から接触されるという不運が待っていた。私はすぐにピットインし、ダメージをチェックしたが、レース続行は可能だった。そこからのレースは順調で、少なくとも力強いペースを維持することが出来たが、残念ながらフロントノーズ部分が緩んでしまったためにリタイアを余儀なくされてしまった。我々の“TF107”は改善されたが、今日の結果は本来居るべきポジションからは遠い。さらに我々はハードな作業を続けなくてはならない」
ヤルノ・トゥルーリ(リタイア) 「今日のような日もある。不運にもフォーメーションラップの最後、私がスターティンググリッドへ向かっている時に、燃圧の問題でエンジンが止まってしまった。それは私が6番手グリッドを失い、ピットスタートを余儀なくされるということを意味していた。とはいえ、我々は高回転域を用いてエンジンを再び使用することが出来、数周は順調に走行出来たように見えた。しかし、結局この問題は、レースを継続するには厳しいもので、リタイアを余儀なくされてしまった。このような類のことはモーターレーシングでは起こりうることだが、予選で好ポジションを獲得し、今日は好位置でレースを戦えるはずだっただけに残念だ。我々はこの週末、進歩を遂げたが、今季初めてポイントを獲得出来ずにレースを終えることとなってしまった。これからもパフォーマンスと信頼性の両方を改善するためにハードな努力を続けなくてはならない」
新居章年
技術コーディネーション担当ディレクター 「残念の一言に尽きる。今季最高のグリッドからのスタートで、チームの期待も大きかっただけに、本当に残念だ。ヤルノ・トゥルーリは燃圧の、そしてラルフ・シューマッハはメカニカルなトラブルでリタイアせざるを得なかった。しかし、車両性能が上がって来ていることは間違いなく、モナコGPに向け、新しいパーツも用意している。信頼性のある車両を準備して、巻き返しを図りたい」
冨田務
TMG会長 兼 チーム代表 「2台共に完走が果たせなかったという結果には本当に落胆している。ヤルノ・トゥルーリは予選で素晴らしい走りを見せてくれたが、今日の決勝レースのスタート直前に彼は燃料系の不調に見舞われてしまった。燃料の圧力が不安定になり、それはエンジンが適切に動作していなかったことを意味していた。ラルフ・シューマッハは好スタートを切り、A.ブルツ(ウィリアムズ)に後方から接触されるまでは更に上位を狙っていた。彼は車両チェックのためにピットインを余儀なくされたが、それからは、リアウィング左の翼端板にダメージを受け、最高速が落ちていたことを考えれば、良いペースで走行を重ねていた。しかし、その後、クラッシュが間接的な原因と考えられるトラブルでレースを終えざるを得なかった。40周目を越えた後、彼の“TF107”のノーズが緩くなったが、なぜ緩んだのかはこれから調査しなくてはならない。今日の結果について唯ひとつ言えることは、とにかくこれらのトラブルが全て一度に起こってしまったということだ。今回の肯定的な点としては、トップチームと同じ戦略を見出せたということと、励みになったヤルノ・トゥルーリの予選でのパフォーマンスであった。我々は更なるアップグレードを施した“TF107”とともに次戦モナコGPへと臨むが、より好結果の週末になることを期待している」