F1開幕戦オーストラリアGPの公式予選で、ヤルノ・トゥルーリが8番手、ラルフ・シューマッハが9番手のグリッドを決め、パナソニック・
トヨタ・レーシングは明日の開幕戦を、2台揃ってトップ10グリッドからスタートを切ることとなった。
■ヤルノ・トゥルーリ
「厳しかった冬季オフテストの後、あまり高い期待は持たずにいただけに、非常に嬉しい。2台がトップ10入り出来たというのは良い結果だ。第3セッションでのアタックは最高とは言えないものの、クリーンな周回が出来た。これは、“TF107”がまだ更なる可能性を秘めているということを意味する。我々は予想していたよりも良いパフォーマンスを見せることが出来た。もちろん、まだレースは終わっておらず、我々は決勝レースを戦い、ポイントを獲得してフィニッシュを果たす必要がある。しかし、我々は明日の決勝レースを楽しみにしており、好結果へとベストを尽くす」
■ラルフ・シューマッハ
「8番手、9番手というポジションは、セッション開始時に我々が予想していたものよりもかなり良い結果であり、非常に満足している。私にとっては完璧な午後ではなかった。第2セッションでギアボックスコントロールの不調に見舞われ、タイムアタックが一度しかできなかった。また、最終第3セッションでは何度かミスを犯してしまい、タイム的には平凡なものに終わってしまった。しかし、このレースウィークは厳しいスタートを切り、また、通常、シーズンの開幕時は困難なものだ。それを考えれば、2台が揃って予選でトップ10入り出来たというのは良い結果だ。明日の決勝レースでは成果を得て終われるように、全力で立ち向かう。私はここメルボルンで何度も良いレースを戦って来ており、明日も良い結果となることを望んでいる」
■パスカル・バセロン (シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー)
「今日の結果は我々が望んでいた通りのものではないが、この週末、これまでの状況を考えれば、予想よりも良い結果だ。午前中の公式練習第3回目のセッションの大部分を、決勝レースの準備のために費やした。それが、我々がトップ10入り出来る力を持っていることを示すのが遅れた理由だ。ラルフ・シューマッハは第1セッションで、ハードタイヤを選択して2周連続の走行を行い、タイヤ温度上昇の問題を解明するために予定していた数周をこなした。また、ソフトタイヤでのアタックラップは1周しか出来ないことも分かっていた。第2セッションではラルフ・シューマッハの“TF107”にギアボックスコントロールの不調が生じたが、我々は極めて迅速にこの問題を解決した。我々の目標は最終第3セッションに進出することであったため、これを達成した時点で、使える新品タイヤは1セットづつしか残っておらず、アタックラップは1度しか行えなかった。これはタイヤを2セット残すために有効であったが、タイムを失った。とはいえ、順調なスタートであり、ヤルノ・トゥルーリとラルフ・シューマッハは上手くやってくれた。明日の決勝レースでは、各チームが2つの異なるタイヤをどのように使っていくか興味深いものになる。片方は摩耗が激しいため扱いが難しく、もう片方は安定して速い。我々は良いポジションに着けており、上位を目指し努力する」
■新居章年 (技術コーディネーション担当ディレクター)
「決して順調ではなかったが、2台揃って予選最終セッションに進むことが出来、最低限の目標はクリア出来た。しかし、様々なトラブルもあり、“TF107”の速さを増すためにやるべきことは、まだまだある。まず、明日のレースでは確実に上位を目指して積極的にレースを戦う」