2006/11/10 18:04
【F1】中嶋一貴、ウィリアムズF1チームでの抱負を語る
トヨタは、ドライバー育成プログラムであるTDP(トヨタ・ヤング・ドライバー・プログラム)の活動に関する発表を行った。会見には、元ロータス、ティレルのF1ドライバーである中嶋 悟氏の息子であり、2007年シーズンにDAMSチームからGP2シリーズの参戦、また名門ウィリアムズF1チームのテストドライバー契約が決定した中嶋一貴選手が出席し、抱負を語った。
中嶋一貴選手 「今シーズン、TDPの一員としてユーロF3を戦いました。ランキング自体はあと一歩の成績でしたが、そのうち1勝することができ、楽しい一年を過ごさせていただきました。その結果、今回のような来年以降に繋がる権利を得られたことは良かったと思います。来年はウィリアムズF1チームのテストドライバーとして、またDAMSチームからGP2シリーズに参戦させていただくことになりました。今までTDPの一員として、日本でヨーロッパでレースをやってきて、(TDPには)本当にお世話になったと思いますし、おかげでこの場に立たせて頂いていると思っています。本当に感謝しています。来年についてですが、まだ具体的な目標というものを立てられるところにはいないのですが、もうGP2シリーズのテストも始まっていますし、F1のテストにも近々参加させていただけるということなので、まずはしっかりその中で実績を残して、来年は良い結果を出したいと思っています。(ウィリアムズF1チームのテストドライバーになったことに関して)実感はまだないですが、テストで初めて乗るときには実感が沸いてくると思います。3人の中から選んで頂いたことは、光栄なことですし、責任もこれから増えていくことになるので、より一層、今まで以上に頑張っていこうと思います。」
林博美(トヨタモータースポーツ部主査)は、中嶋一貴が抜擢された理由に関して
「まったく経験がないコースでのコース習得度の速さがずば抜けているという評価を頂きました。これはF1に進むのに必要な能力だと思います。5ラップ、いやそれ以下の3ラップくらいでトップタイムを出せて、そのタイムをそれから安定して出せるという能力がポイントだと思います。またF1に半日乗っても一日乗ってもバテないであろう体力と、語学力も非常に高い評価を頂きました。こういった総合的なスキルが抜擢された理由だと思います。」と語った。トヨタは2007年、ウイリアムズF1チームへのエンジン供給が決まっている。
また、今年、同じくF3ユーロシリーズに参戦して平手晃平選手も2007年よりTridentチームからGP2シリーズに参戦、F3ユーロシリーズでルーキタイトルを獲得した小林可夢偉選手は、ASMフォミュラ3チームから2年目のF3ユーロシリーズを戦う予定。なお、平手・小林選手は、ともにパナソニック・トヨタ・レーシングにおいて、F1テスト走行の機会が与えられる。