WRCで初優勝を果たした「三菱ランサーエボリューションII」/ランエボ 23年間の軌跡
1992年に発売された名車、「ランエボ」の愛称で人気を博した三菱「ランサーエボリューション」が、特別仕様車『ランサーエボリューション ファイナルエディション』の発売を最後に23年にわたる歴史に幕を閉じます。
そこで「ランエボ23年間の軌跡」と称して、その歴史を初代モデルからファイナルエディションまでを振り返ります。
今回は1994年に発売され、6,284台売れた「ランサーエボリューションII」についてお届け!!。
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LANCER EVOLUTION II (1994年1月発売)
初代『ランサーエボリューション』で手応えを感じた三菱自動車は、早々に『ランサーエボリューションII』の開発に着手。WRCではターマック(舗装路)が増えたことにともない、ハンドリング性能の向上が急務でした。
ホイールベースとトレッドを拡大し、サスペンションも細部にわたって改良するなど、ホモロゲーションモデルとして旋回限界を高めるとともに、GSRではリアLSDを機械式としてコーナリング時の回頭性を向上させています。
タイヤサイズは、195/55R15から205/60R15とし、OZ社製アルミホイールを装着。また1速、2速をローギヤード化したクロスレシオトランスミッションで加速性能を高めるとともに、クラッチディスクの材質改良なども行い、操作性や耐久性を向上させました。
エンジンは、マフラーの排圧低減、過給圧アップ、バルブリフト量アップなどにより、最高出力を10PS増した260PSとしています。
エクステリアではフロントバンパー下部にエアダムを、またリアトランクリッドにはウイッカーを追加し、空力特性を向上。インテリアでは新デザインのRECARO社製バケットシートを採用し、ホールド性を向上させています。
WRCでは、1994年の第5戦アクロポリスから1995年の第2戦スウェディッシュまで参戦し、その最後のスウェディッシュでケネス・エリクソンとトミー・マキネンが1-2フィニッシュ。『ランサーエボリューション』にとって初優勝を果たしました。
ランサーエボリューションII 改良点
・フロントエアダム追加、リアウイッカー追加
・最高出力10PSアップ(260PS/6000rpm)
・ホイールベース10mm拡張
・トレッド前:15mm/後:10mm拡大
・全高25mmアップ
・GSR、RSともにリア1.5WAY機械式LSDを採用
・フロントサスペンションロアアーム新設
・フロントスタビライザー取り付け部直付け
・フロントキャンバー変更
・ショックアブソーバーストローク量増大
・タイヤサイズ205/60R15へ変更
・OZ製アルミホイール採用
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