日産自動車、「超高張力鋼板」の採用を25%に拡大

「1.2GPa級高成形性超ハイテン材」の採用は、自動車メーカーでは日産が初

日産自動車株式会社は12日、車体の軽量化に向けて車体部品における「超高張力鋼板(超ハイテン材)」の採用を2017年以降に発売する新型車で25%(重量ベース)まで拡大する計画を発表した。

同社は、これまでの超ハイテン材では困難とされていた複雑な形状にも適用可能な1.2GPa級高成形性超ハイテン材を開発し、本年北米で発売されるインフィニティQ50より採用を開始する。

1.2GPa級高成形性超ハイテン材を使用する自動車メーカーは、現時点で日産のみ。同社は今後、この1.2GPa級高成形性超ハイテン材を積極的に採用することにより、1.2GPaを含む超ハイテン材の採用比率を2017年以降25%まで拡大し、車体の構造合理化をすることにより、15%の車体軽量化を図っていくとしている。

1.2Gpa級超ハイテン材は、同社が新日鐵住金株式会社、株式会社神戸製鋼所と共同開発したもので、材料配合の最適化により高い延性を持つことで、高い成形性を持ちながら強度が高く、軽い。

これは、従来の超ハイテン材では成形が難しかった複雑な形状の部品にも使用可能であり、生産工程における高精度な型設計、材料に適した溶接プロセスの確立とあいまって、適用範囲の大幅拡大を実現した。

また、この1.2GPa級超ハイテン材は、鋼材の一台あたりの使用量を減らしつつ、従来の生産ラインを活用することで、一台あたりのトータルコストを下げることができる。

日産は、同社の「ニッサン・グリーンプログラム 2016」で、2016年度までに同社製品の企業平均燃費を35%改善(2005年度比)の達成を目標としている。 この1.2GPa級を含む超ハイテン材の積極的採用と軽量化の拡大は、燃費向上に貢献している。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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