トヨタ“特アクア・特プリウス”はお本当におトクなのか?「特別」部分を徹底解説

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◆特アクア 特プリウスとは?

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滝川クリステルさんのCMでお馴染みの“特アクア”“特プリウス”はご存知ですか?

これは、トヨタの売れ筋モデルであるアクアとプリウスに、自動ブレーキなどの衝突回避支援パッケージ“トヨタセーフティセンス”を装備した特別仕様車です。追加料金を払って装備(オプション設定)するのではなく、最初からついているので「どんな安全機能を付けていいのかわからない」という方にオススメです。

特アクアは、ブラックコーディネートのインテリアや「Toyota Safety Sense C(トヨタセーフティセンスシー)」を特別装備。特プリウスは、「Toyota Safety Sense P(トヨタセーフティセンスピー)」などを装備し安全性能を高めているほか、ナビレディセット(バックカメラ/ステアリングスイッチ)などを特別装備しました。エクステリアのデザイン変更はありません(プリウスにはLEDフロントフォグランプがつきます)。

価格は、「アクア 特別仕様車 S“Style Black”」が1,996,037円、「プリウス 特別仕様車 S“Safety Plus”」が2,693,520円 (消費税込)。北海道と沖縄については価格が異なります。

今回は、特アクアと特プリウスに特別装備された機能を詳しく!そして特別仕様車がお得なのかをわかりやすく解説します。

◆まず、今回装備される先進安全機能はアクアとプリウスでは少し違いがあるので確認しておこう!

・特アクアにはToyota Safety SenseC プリクラッシュセーフティシステム

・特プリウスにはToyota Safety Sense P プリクラッシュセーフティシステム

アクア 特別仕様車 S“Style Black”(特アクア)

▼特アクア:Toyota Safety Sense C の3つの機能

(1)自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)

(2)車線逸脱アラート(レーンディパーチャーアラート)

(3)自動ハイビーム(オートマチックハイビーム)

プリウス 特別仕様車S“Safety Plus”(特プリウス)

▼特プリウス:Toyota Safety Sense Pの4つの機能

(1)自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)

(2)車線逸脱アラート(レーンディパーチャーアラート)

(3)自動ハイビーム(オートマチックハイビーム)

(4)追従走行支援(レーダークルーズコントロール)

レーダークルーズコントロール (全車速追従機能付) 作動イメージ

特アクアと特プリウスに装備される自動ブレーキには違いがあるので、そこを説明します!

【1】自動ブレーキ

~特アクア~

3段階でサポートしてくれるから安心!

【1:衝突の危険がある時】ブザーとディスプレイ表示で警報

レーザーレーダーと単眼カメラで進路上の先行車を検出し、衝突の危険をドライバーに知らせてブレーキの操作を促します。

【2:ブレーキを踏んだ場合】プリクラッシュブレーキアシストが作動

最大限の制動力が得られるように、ドライバーがブレーキを踏んだ力を強力にアシスト。自車速度約30~80km/hの幅広い速度域で作動します。

【3:ブレーキが踏めなかった場合:自動ブレーキを作動】

衝突不可避とクルマが判断した場合には、自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)を作動。先行車との相対速度が約30km/h以内であれば衝突回避をサポートしてくれます。それを超える速度では衝突被害を軽減します。

~特プリウス~

特プリウスは特アクアよりも優れた自動ブレーキが装備されます。先行車だけでなく歩行者まで検知して、高速域でも衝突回避や被害軽減をサポートしてくれます。主に上記のアクアの対車両に歩行者がプラスされると考えるとわかりやすいですね。

【1:衝突の危機がある時】ブザーとディスプレイ表示で警報

ミリ波レーダーと単眼カメラで前方の車両や歩行者を検出。衝突の危機をドライバーに知らせてブレーキの操作を促します。

【2:ブレーキを踏んだ場合】プリクラッシュブレーキアシストが作動

最大限の制動力が得られるように、ドライバーがブレーキを踏んだ力を強力にアシストします。

対歩行者では自車速度約30~80km/h、対車両では約30km/h~最高速の幅広い速度域で作動。

【3:ブレーキが踏めなかった場合:自動ブレーキを作動】 

自動ブレーキは、歩行者に対しては約10~80km/hの速度域で作動。歩行者との相対速度が約30km/h以内であれば衝突回避をサポートします。

また、車両に対しては、約10km/h~最高速の幅広い速度域で作動。先行車との相対速度が約40km/h以内であれば衝突回避をサポート。

プリクラッシュセーフティ(歩行者検知機能付回避支援タイプ) 作動イメージ

【2】車線逸脱アラート

▼特アクア

車線逸脱アラートは、単眼カメラで道路上の白線(黄線)を認識しながら走行し、ウインカー操作を行わずに車線を逸脱する可能性がある時、ブザーとディスプレイでドライバーに教えてくれるシステムです。

▼特プリウス

特プリウスの場合、上記に加えステアリング制御機能がついています。車線逸脱の可能性をドライバーに警報するとともに、車線逸脱を回避しやすいようにドライバーのステアリング操作をサポートしてくれます。

【3】自動ハイビーム:特プリウス・特アクア共通

自動ハイビームに関しては特アクアも特プリウスも同じです。

単眼カメラで先行車や対向車のライト、街路樹などを検知し、ハイビームとロービームを自動で切り替えてくれます。切り替え忘れを防ぎ、手動操作の煩わしさも解消してくれる便利な機能です。

また、遠くまで照らせるハイビームでの走行頻度を高めて、歩行者などを早期発見することもできます。

【4】追従走行支援:特プリウスのみ装備

特プリウスには追従走行支援が装備されます。

作動イメージ:希望の車速を設定して定速走行を開始→ミリ波レーダーにより先行車との車間距離を検知し、設定車速内で先行車の車速に合わせ一定の車間距離を保ちながら追従走行する→先行車の車線変更などを検知して、よりスムーズに設定速度まで加速制御を行う

さらにプリウスには渋滞などに便利な全車速追従機能が付きます。

作動イメージ:先行車の減速・停止を追従して自車も停止→先行車の発進後ドライバーの操作により発進し、再び追従走行を開始

レーダークルーズコントロール説明動画

◆これらにプラスして特プリウスには踏み間違い防止の機能も!

これまで紹介してきただけでも、特プリウスの装備の方が充実していますが、さらに、インテリジェントクリアランスソナーが付いています。

この機能は、駐車時などの低速取り回し時に、12個の超音波センサーで周辺監視しながらアクセル・ブレーキペダル操作に関係なく、衝突回避、または衝突被害の軽減に寄与するシステム。車両側方に障害物を巻き込む危険を知らせる巻き込み警報機能も設定しています。

インテリジェントクリアランスソナー説明動画

◆さて続いては気になる価格!特別仕様車ってお得なの?

特アクアはベースグレードよりどれくらいお得なの?

ベース車両となるアクア Sグレードの価格は1,887,055円、今回の特アクアが1,996,037円なので+108,982円となっています。

特別装備されるToyota Safety Sense Cは通常+54,000円かかることに加えスマートエントリーパッケージ(盗難防止システムやスマートエントリー&スタートシステムなど)が+55,080円なのでこの時点で+109,080円とベース車両のアクアSグレードよりもお得!

これに加え、Sグレードの場合オプションでも選ぶことが出来ない外装のメッキ加飾や運転席アームレストが追加。さらに特アクアオリジナルのシックな内装色コーディネートと上質感あるピアノブラック加飾も特別装備され、これはかなりお得と言えるでしょう。

特プリウスはベースグレードよりどれくらいお得なの?

ナビレディセット (バックカメラ&ステアリングスイッチ)作動イメージ

ベースとなるプリウスSグレードが2,479,091円、今回の特プリウスが2,693,520円+214,429円です。さて、アクア同様お得なのでしょうか?装備を見てみましょう。

(1)Toyota Safety Sense P  プリクラッシュセーフティシステム(歩行者検知機能付衝突回避支援タイプ/ ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)+86,400円

(2)ナビレディセット(バックカメラ 、ステアリングスイッチ:音声認識・ハンズフリー通話)+32,400円

(3)LEDフロントフォグランプ(アクセサリーランプ[薄暮灯]付)+21,600円

ここまでで、Sグレードでも+140,400円追加すると装着可能なオプションを装備しています。

さらに、これにプラスして下記の上級Aグレード以上に標準装備されている主に安全に寄与する特別装備が一通り揃うので、残りの74,029円分以上の装備が揃うと言っていいでしょう。(個々の価格がでていないので明確な額が書けず申し訳ありません)

・カラーヘッドアップディスプレイ

・自動防眩インナーミラー

・雨滴感応オートワイパー

・シンプルインテリジェントパーキングアシスト

・インテリジェントクリアランスソナー(巻き込み警報機能付き)

インテリジェントクリアランスソナー 作動イメージ

このように価格差で見ると21万以上の価格差は悩ましいかもしれませんが、安全をお金で買えると思えば安いと思います。

その他の選択肢としては、Sグレードにメーカーオプション装着できるToyota Safety Sense P(86,400円)を付けるという手もあります。

ただし4代目プリウスは高速走行時の燃費を重視したクルマのため、空気抵抗に留意したスタイリングとなっていて、その分やや運転席からの後方視界が劣る面があります。そこを補い、車庫入れなどで便利な装備(バックカメラ/インテリジェントクリアランスソナー/シンプルインテリジェントパーキングアシスト等)が加えられている点が、特プリウスを選ぶ利点として大きいものになります。

気になる方はトヨタの販売店でプリウスに触れ、試乗車で実際に車庫入れなどしてみるとその有難みが実感できるかもしれません。

またこのほかに特プリウスのデメリットをあえて挙げるなら、選べるボディカラーは売れ筋だけに絞った全4色(後述)なので、人とは違うボディカラーが欲しい!という方には向かないかもしれません 。

◆特アクアと特プリウスのボディカラーは?

アクア 特別仕様車 S“Style Black”(特アクア)

▼特アクアのボディカラーは5色を設定

ダークブルーマイカ/ライムホワイトパールクリスタルシャイン※/ブラックマイカ/シルバーメタリック/ディープアメジストマイカメタリック

▼特プリウスのボディカラー4色を設定

ホワイトパールクリスタルシャイン※/アティチュードブラックマイカ/シルバーメタリック/スティールブロンドメタリック

※ライムホワイトパールクリスタルシャインとホワイトパールクリスタルシャインは特別塗装色のため+32,400円かかります

◆グレード設定は?

クルマ購入の際に細かいグレード設定に頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか?特アクアも特プリウスもベース車両はSグレードのみです。わかりやすいですね!

・アクア 特別仕様車 S  Style Black(Sスタイルブラック)

・プリウス 特別仕様車 S Safety Plus(Sセーフティプラス)

◆どこで買えるの?

特アクア、特プリウスともに全国のトヨタ店、トヨペット店、トヨタカローラ店、ネッツ店で購入することができます。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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