【燃費】トヨタ 新型ヴィッツ(2014年マイナーチェンジ)燃費レポート/永田恵一(4/5)
- 筆者: 永田 恵一
- カメラマン:オートックワン編集部・永田恵一
トヨタ 新型ヴィッツ(2014年マイナーチェンジ)燃費レポート【市街地編】
市街地編では、主にアイドリングストップの印象をお伝えしよう。
新型ヴィッツのアイドリングストップは、最近のトヨタ車と同様に停止後にブレーキを踏み増すことでアイドリングストップを開始するタイプで、渋滞でよくある「止まりそうで止まらない」といったシーンや、一時停止などで過度なアイドリングストップが起きないことは好ましい。再始動に関してもセルモーターの音は小さく、再始動も素早く、合格点を与えられるレベルだ。
さらに、ヴィッツのアイドリングストップ装着車は、エアコンやハンドル操作といったアイドリングストップから再始動する理由がインフォメーションされることは評価できるのだが(といってもこの機能も普及しつつあるが)、停止後にブレーキの踏力が弱いなどで最初からアイドリングストップしない理由がインフォメーションされないことは大きなことではないが、不満であった。
テスト中は冒頭に書いた通り弱めではあったが、常時エアコンが作動する気温であったが、アイドリングストップする頻度は多く、このことは高く評価できる。
だが、アイドリングストップ中にエアコンが作動しないことで車内の気温が上がるとエンジンが再始動することはしばしばあり、スズキのエコクールやトヨタでもノア・ヴォクシー、ハリアーのガソリン車に着いている蓄冷エバポレーターのような冷気を蓄えるシステムがあれば、もちろん気候に左右されるところは大きいにせよアイドリングストップ時間をさらに延長することが可能になるだろう。
テスト中アイドリングストップのモードは「ノーマル」を選んだが、テスト前に「ロング」の方も試してみた。アイドリングストップ時間は確かに長くなることに加え、エアコンの効き自体もかなり弱くなり数値的な裏付けはないが、確実に燃費向上に寄与しそうなことは確認できた。「そこまで暑くはないけど、エアコンがないと暑い」と感じる初夏や秋などに選ぶといいだろう。
その他に感じたことは、スタート時のアクセル操作に対する反応が過敏なところがあり回転数が上がり過ぎる傾向が見られた。これは、テスト中クルマに慣れることでジワっと回転数を上げることが出来るようになったが、アクセル操作に対する反応自体をアクセル開度に比例するような性格にした方が燃費の向上も望めるのではないかと感じる。
市街地での燃費は「16.2km/L」であった。この数値は下の表を見てお分かりの通り、エアコンを使っていたことを考慮すれば同クラスでもかなり優秀な値である。
【市街地における実燃費】
トヨタ 新型ヴィッツ 1.3/16.2km/L
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