三菱自の「燃費不正」で問題視されているJC08カタログ燃費はどう決めている?(2/2)
- 筆者: 国沢 光宏
自動車メーカー間では「絶対やっちゃいけない」共通認識
問題は「固定してテストするのに空力の差をどうやって入れ込むか」だ。現在は自動車メーカーが抵抗の数値を計測して国交省に申告。その「抵抗」を車重に上乗せしてJC08を計測することになっている。
肝心の抵抗だけれど、坂の上からニュートラルで空走させ、速度低下分を計算することになってます。つまり「空気抵抗+タイヤの転がり抵抗」を車重に追加するワケ。
この「追加分」を三菱自動車は過少申告したということである。空気抵抗+タイヤの転がり抵抗はJC08燃費に決定的な影響を与えるため、過少申告すれば当然の如くカタログデータも良くなるのだった。したがって自動車メーカーの間では「絶対やっちゃいけないこと」と共通認識されている。
参考までに今回発覚したキッカケになったのは、日産のJC08担当ドライバーが現行デイズを計測したところカタログ通りの燃費を出せなかったことによる。
不正なければ「日産のドライバーがヘタクソ」になってしまう。そんなハズ無いと検討したら、抵抗値が怪しいということになったようだ。
[Text:国沢光宏]
この記事にコメントする