三菱 パジェロ 新型車徹底解説
- 筆者:
- カメラマン:原田淳
新型パジェロは、より上質に、よりオールラウンドに進化
三菱は、オールラウンドSUV「パジェロ」をフルモデルチェンジ。1982年の初代の登場以来、約25年間で約250万台を生産し、世界170以上の国と地域で販売されてきたパジェロ。新型パジェロは、ダカールラリーで培った走破性、耐久性を高める技術やノウハウをフィードバックし、さらに上質感のあるインテリアなど、プレミアム感の高い地球基準のオールラウンドSUVとして生まれ変わった。
新型パジェロは、7人乗りのロングボディと5人乗りのショートボディの2タイプを用意。ロングボディには、上質さと高級感を追求した、「SUPER EXCEED」「EXCEED-X」「EXCEED]の3つのグレードと、アクティブなライフスタイル向けの「ZR-S]「ZR]の2つのグレード、合計5つのグレードを設定。ショートボディには「VR-II」「VR-I」を設定。また、嗜好性のある装備を取り外したベーシックパッケージも用意され、価格とともに幅広いニーズに応えるラインナップとなっている。
4代目となる新型パジェロのエクステリアは、、一見して「パジェロ」とわかる歴代パジェロのデザインテイストを踏襲し、オフロードでの走行性能を形にした力強い直線を基調とした。フロントフェイスは、パジェロのネーミングの由来である“山猫”の目をモチーフとし、障害物にヒットし易いヘッドライトの下面を切り上げたデザインが用いられた。バックドアのスペアタイヤガーニッシュは、スペアタイヤの状態を確認できる背負い式を踏襲しつつ、ライセンスプレート、リアビューカメラ、リアフォグランプといった機能をバックドア中央に配置することで、後方からのリアコンビランプの視認性を高めた。また、スペアタイヤの取り付け位置を従来型より50mm低く、重心高の低下や、ドライバーの後方視界を改善した。
インテリアは、エレガントで洗練されたイメージのベージュ内装(EXCEED系)と、スポーティなブラック内装(全グレード)を設定。インパネは、力強い断面のシンプルな構成とし、走行に関する様々な情報をセンターインフォメーションディスプレイで表示。その下に大型化し、視認性・操作性を高めたオーディオ、エアコンを配し、いつでも正確な操作が行えるよう機能的にレイアウトされている。ロングボディには、従来型から好評の床下格納シートを採用。ヘッドレストも床下に収納可能とし、利便性を向上させている。
エンジンは2種類。SUPER EXCEED、EXCEED-X、VR-IIにはV6 3.8リッター 24バルブ SOHC MIVECエンジンを搭載。5速ATと組み合わされ、新たに採用した低速モードと中・高速モードの2つのモードを持つ可変動弁機構と可変吸気機構を、低・中・高回転域の3ステージで最適に制御し、フラットで力強いトルク特性と、クラストップレベルの高出力性能を実現する。EXCEED、ZR-S、ZR、ZR-IにはV6 3リッター SOHC ECI-MULTIエンジンが4速AT、5速MTと組み合わされる。
サスペンションはフロントにダブルウィッシュボーン、リアにマルチリンク式ダブルウィッシュボーンの4輪独立懸架式を従来型から踏襲。センターデフロックに加え、前後トルク配分33:67のセンターデフをベースにビスカスカップリングによるトルク配分を行うなど、様々な路面で最適な前後駆動配分し、高い悪路走行性を実現する。また4つのモードの切り替えが可能なスーパーセレクトを従来型と同様に採用し、市街地やワインディング、ダート路など、あらゆる路面に対応した走行を可能としている。
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