新型パジェロのリセール率は85〜90%と高予想! ランクル250やトライトン、歴代モデルから資産価値を検証
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:小林 岳夫/三菱自動車/トヨタ自動車
2026年の登場で大きな注目を集める本格悪路向けSUV、三菱 新型パジェロ。販売店によると車両価格は最高795万円超に達するだけに「手放す時にいくらで売れるのか」「将来の資産価値はどうなるのか」は気になるところです。
結論から言うと、三菱が生産と納車を順調に進めた場合、新型パジェロのリセール率は0〜2年落ちで85〜90%ほどで推移すると予想されます。
受注停止でリセール率が新車価格の100%を超えるライバルのトヨタ ランドクルーザー250のようにはならない一方、乗用SUVとして日常使いの需要が広いぶん、兄弟車の三菱 トライトンは上まわる水準です。
そこでこの記事では、カーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが、月間申込数10万件(2026年8月実績)を誇る「MOTA車買取」の豊富な査定実績データを交えて、その予想の根拠を解説。
歴代パジェロの推移、兄弟車のトライトン、ライバルのランドクルーザー250という3つのデータから、新型パジェロの資産価値を読み解きます。
資産価値はどうなる? 新型パジェロの売却額を左右する3つの材料
本格的な悪路向けSUVの三菱 新型パジェロは、2026年に登場する新型車の中でも注目度ナンバーワンです。
車両価格は最高795万円超|手放す時の価値はどうなる?
ただし2026年9月14日に掲載した新型パジェロの記事でも述べたとおり、販売店調べによる価格は最も安価な「GLS」でも619万3000円、一番高い「スーパーエクシード」は795万800円に達します。
ここまで価格が高いと、どの程度の金額で売却できるかも気になります。資産価値が高く、高額で売却できるなら、購入時の高い出費を取り戻せるからです。
データがないから難しい|新型パジェロのリセール予想
新型パジェロのリセール率を算出するには困難も伴います。先代型の4代目パジェロが2019年に国内販売を終えてから、すでに7年近くを経過していることです。一般的な3年落ちなどのデータはありません。
そこでMOTAの豊富な査定実績データを活用して、新型パジェロを数年間にわたり使った後のリセール率(新車価格に占める査定額の割合/査定価格÷税込新車価格×100)を予想してみましょう。リセール率が高いほど高額で売却できます。
自車のデータがないなら、兄弟車とライバル車を見る
そこでライバル車のトヨタ ランドクルーザー250、新型パジェロのベースになった三菱 トライトンのデータも参照します。
トライトンはピックアップトラックですが、悪路向けのSUVとして使うユーザーも多く参考になります。
調査概要
| 対象車種 | 三菱 パジェロ/三菱 トライトン/トヨタ ランドクルーザー250 |
|---|---|
| 条件 | 修復歴なし(年式・走行距離の絞り込みなし) |
| ソース | MOTA独自の査定実績データ |
| 集計期間 | 査定日2024年9月〜2026年9月 |
| 集計時点 | 2026年9月集計 |
| リセール率の定義 | 平均査定額÷新車価格(税込)×100 |
| 算出方法 | 1台ずつ個別にリセール率を算出し、その平均値を掲載 |
新型を占う歴代パジェロのリセール|不遇の3代目と復活の4代目
ボディ肥大化が影響? 3代目の人気が急落したワケ
まずは歴代パジェロのリセール率ですが、注意点があります。
それは1982年に発売された初代と、1991年の2代目は好調に売れましたが、1999年の3代目で人気を急落させたことです。
初代と2代目は5ナンバーサイズを基本に開発され、ワイドボディでも全幅を1800mm未満に抑えましたが、3代目は一気に1875mmまで拡大しました。
3代目では初代と2代目のシンプルな魅力が失われ、肥大化した印象になり、ユーザーの共感をあまり得られませんでした。
販売終了の発表で再注目|特別仕様車「ファイナルエディション」
この反省で2006年に登場した4代目は、外観をシンプルなデザインに戻しましたが、プラットフォームなどは共通なので全幅も基本的に同じです。
三菱では2005年に初代アウトランダーを発売して、好調に売れていたので、パジェロの売れ行きは低迷を続けました。
それでもパジェロが4代目で生産を終えると公表され、2019年にディーゼルエンジンのみを搭載する特別仕様車の「ファイナルエディション」を限定700台で発売すると、再び注目を集めました。
2代目ガソリン車と3代目のリセール格差
この流れは歴代パジェロのリセール率からも分かります。
2代目の販売期間は1991年から1999年と古いですが、ガソリンエンジン車のリセール率は25.5%と年式の割には良好です。
この後、不人気の3代目ではリセール率も一気に下がり、最終モデルの4代目で再び上向きます。4代目の発売当初はガソリンエンジンのみで、ディーゼルはありませんでしたが、2008年に排出ガス規制に対応して復活しました。
歴代パジェロ 世代別リセール率(燃料別)
| 世代 | ディーゼル | ガソリン |
|---|---|---|
| 初代(〜1990年式) | 17.7%※ | 17.3%※ |
| 2代目(1991〜1998年式) | 13.7% | 25.5% |
| 3代目(1999〜2005年式) | 11.7% | 10.5% |
| 4代目(2006〜2019年式) | 34.0% | 22.6% |
4代目パジェロは最終型が別格|2019年式ディーゼルは71.7%
年式が新しいほど高い|2019年式は71.7%
4代目のディーゼルは、リセール率が34%に達します。
4代目のリセール率を年式別に細かく見ると、最終型になる2019年式のディーゼルが最も高く71.7%に達します。「ファイナルエディション」も、この中に含まれます。
4代目パジェロ 年式別リセール率(燃料別)
| 年式 | ディーゼル | ガソリン |
|---|---|---|
| 2008年式 | 18.4%※ | 18.7% |
| 2009年式 | 17.4%※ | 20.5% |
| 2010年式 | 20.6% | 20.0% |
| 2011年式 | 20.4% | 20.2% |
| 2012年式 | 26.2% | 25.6%※ |
| 2013年式 | 25.9% | 24.8%※ |
| 2014年式 | 33.3% | 36.6%※ |
| 2015年式 | 36.8% | 37.6%※ |
| 2016年式 | 45.2%※ | 43.5%※ |
| 2017年式 | 47.7% | 51.9%※ |
| 2018年式 | 51.2%※ | 37.5%※ |
| 2019年式 | 71.7% | 48.2%※ |
2019年式ディーゼルのリセール率は、パジェロが根強い人気に支えられていることを示します。廃止されると欲しくなるのです。
走行5万km未満ならディーゼルが67.2%
走行距離別のリセール率を見ても、ディーゼルが高値です。
4代目パジェロ 走行距離帯別リセール率(燃料別)
| 走行距離帯 | ディーゼル | ガソリン |
|---|---|---|
| 5万km未満 | 67.2%※ | 48.4%※ |
| 5万〜10万km | 52.5% | 28.2% |
| 10万〜15万km | 32.5% | 19.1% |
| 15万km以上 | 19.4% | 15.2% |
4代目パジェロのディーゼルは、最終型の2019年式で71.7%、走行5万km未満でも67.2%という水準です。パジェロは年数が経っても価値が残りやすいクルマだと分かります。
購入計画の第一歩は、いま乗っているクルマがいくらで売れて、いくら頭金に回せるかを知ることです。
それを手軽に確認できるのが「MOTA車買取」です。
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ベースを共有する兄弟車トライトンから読み解く新型への期待値
次はトライトンを見ましょう。
比較の参考になるのは進化した現行型のみ
トライトンは、国内では現行型で2代目ですが、先代型と現行型では、デザインやメカニズムを含めた車両の内容と人気度が大幅に異なります。先代型は、デザインからパワーユニットまでインパクトが乏しく、人気も低迷しました。
つまり2011年に生産を終えた先代トライトンと、2023年12月に発表された現行型は、同じ車種でもユーザーから見れば別のクルマです。パジェロのリセール率を予想する上で役立つトライトンは、現行型のみです。
巨大ボディでも80%超え|2024年式と2025年式のリセール率
そうなると2024年式が80.4%、2025年と2026年式は81%以上なので、リセール率は十分に高いです。
トライトンは、全長が5360mm、全幅は1930mmと大きく、最小回転半径も6.2mと大回りです。しかも荷台を備えたピックアップトラックなので、大柄な割に後席は狭いです。
このようにトライトンが日本に馴染みにくい商品であることも踏まえると、リセール率が80%以上なら満足できます。
2024年式でもリセール率が下がらないことは、人気の根強さを示しています。年式が古くなっても、欲しいユーザーがいて、期待に応える中古車が流通しているからです。
トライトン(現行型)年式別リセール率・平均査定額
| 年式 | 平均査定額 | リセール率 |
|---|---|---|
| 2024年式 | 430万8912円 | 80.4% |
| 2025年式 | 438万2368円 | 81.4% |
| 2026年式 | 421万1500円 | 81.0%※ |
最大のライバル ランドクルーザー250|新車価格超えが続く現状
そしてライバル車のランドクルーザー250は、ガソリン、ディーゼルともに100%を超えています。新車価格を上まわる金額で中古車が販売されているのです。
新車価格を超える査定額|年式が下がっても100%超え
細かく見ると、2024年式はガソリンのリセール率が高く、2025年と2026年はディーゼルという違いはありますが、いずれも104.1〜116.3%の間に収まっています。
トライトンと同様、年式が古くなってもリセール率は下がらず、人気の根強さを示しています。
最も高いのは最廉価グレードのGX|115.2%
ランドクルーザー250のリセール率をグレード別で見ると、ディーゼルを搭載するベーシックな「GX」が最も高く115.2%に達します。
「GX」の平均査定額は598万9446円で、ほかのグレードよりも安く600万円を下まわりますが、新車価格も520万円と安いためにリセール率でトップになりました。
これも人気車特有のリセール率です。ユーザーは「ランドクルーザー250を買いたい」と切望しているので「ベーシックグレードのGXは避けたい」とか「価格が安くないと買わない」とは考えません。
「内外装や装備がシンプルでも、ディーゼルを搭載して価格が600万円未満なら買い得」と判断するため、結果的に「GX」のリセール率が上昇しました。これは新型パジェロを含めて一般的な中古車とは異なるリセール率です。
ランドクルーザー250 グレード別リセール率・平均査定額
| グレード | 平均査定額 | リセール率 |
|---|---|---|
| 2.8 GX ディーゼルターボ 4WD | 598万9446円 | 115.2% |
| 2.8 VX ディーゼルターボ 4WD | 707万5848円 | 112.3% |
| 2.7 VX ファーストエディション 4WD | 651万158円 | 110.3% |
| 2.7 VX 4WD | 601万687円 | 109.8% |
| 2.8 ZX ディーゼルターボ 4WD | 780万5840円 | 106.2% |
| 2.8 VX ファーストエディション ディーゼルターボ 4WD | 718万2074円 | 102.6% |
| 2.8 ZX ファーストエディション ディーゼルターボ 4WD | 790万9044円 | 100.8% |
100%超えの背景は受注停止と納期の遅延
ランドクルーザー250のリセール率で注意すべきは、受注の停止や納期の著しい遅延で、100%以上に跳ね上がったことです。
受注停止や納期遅延は、生産台数が需要に追い付かないために生じますが、それによって中古車価格が新車価格を超えるのは市場の混乱です。本来は生じてはならないことです。
ランドクルーザー250 年式別リセール率(燃料別)
| 年式 | ディーゼル | ガソリン |
|---|---|---|
| 2024年式 | 106.8% | 111.0% |
| 2025年式 | 110.4% | 109.0% |
| 2026年式 | 116.3% | 104.1% |
新型パジェロのリセール率は85〜90%と予想
したがって三菱が、購入したい人達の気持ちに応えて新型パジェロの生産を周到に行い、受注停止や納期の大幅な遅延を生じさせなければ、リセール率が新車価格の100%を超えることはありません。
新型パジェロのリセール率は、生産と納車を順調に行えれば、0〜2年落ちが85〜90%くらいで推移するでしょう。
年式が下がってもリセール率の下落は少なく、安心して乗ることができます。
ピックアップトラックのトライトンが80%を超えているので、乗用SUVで日常使いの需要が圧倒的に多い新型パジェロは、それ以上となります。
一方でランドクルーザー250は、前述のとおり受注停止による一時的なプレミアム価格です。パジェロが通常供給されれば、新車価格を超えることはありません。
したがって85〜90%と、トライトンとランドクルーザー250の中間的なリセール率と考えれば良いでしょう。
リセール率をより高めたいのであれば、最上級グレードの「スーパーエクシード」が有力です。詳細な価格や装備は以下の記事をご確認ください。
新型パジェロの予想値と、参照した2車種の実績
| 車種 | 対象 | リセール率 |
|---|---|---|
| 三菱 新型パジェロ(予想) | 0〜2年落ち | 85〜90% |
| 三菱 トライトン(現行型) | 0〜2年落ち | 80.4〜81.4% |
| トヨタ ランドクルーザー250 | 0〜2年落ち | 104.1〜116.3% |
査定額を確認する手順は4ステップ
新型パジェロの資産価値の見通しがついたら、次は購入予算の確認です。いま乗っているクルマを手放す予定なら、その査定額が頭金の目安になります。
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【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:小林 岳夫 画像提供:三菱自動車/トヨタ自動車】
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