旧型オーナーがガチ試乗! 三菱 新型 アウトランダーPHEVはどこが進化した!?(2/2)
- 筆者: 国沢 光宏
- カメラマン:和田清志
まるで動力性能が2割良くなったような進化っぷりに驚く
安心して一般道に出たら、EV走行時のドライバビリティも大きく進化している。簡単に言えば「動力性能にして20%くらい良くなった」感じ。
アクセルを踏んだ時の加速感やレスポンスは、私のアウトランダーPHEV(2015年登場したビッグマイナーチェンジ後のモデル)とずいぶん違う。もちろん年次改良モデルの方がパワフルかつ気持ち良い。
開発担当者に聞いてみたら「今までは電池を守るため遠慮がちに電力の出し入れを行っていました。4年間のデータ集積により、まだまだ余裕あることが解りました。そこで使っていなかった性能を引き出しています。寿命や耐久性に全く影響を与えること無く、パワフルな走りが出来るようになりました」。
あまりに良くなったので「従来型のアウトランダーPHEVもソフトの書き換えが出来ますか?」と聞いたら「それは出来ません」。ガッカリであります。若干ながら実用燃費も上がっていると思う。
ただアクセル全開時の加速は変わっていない。さらなるバージョンアップは次世代か?
新型の目玉、S Edition搭載のビルシュタイン製ダンパーの出来は!?
今回追加になったS Editionに搭載されるビルシュタイン社製ダンパーも試してみた。
結論から書くと「街中で使う速度域は少し硬めながら、高速域になると気持ち良いですね」という味付け。もしかしたら他のメディアは激ホメするかもしれないけれど、好みの問題だと考える。私はしなやかに動く足がよい。
開発担当者によれば「現行モデルはヨーロッパのように速度域が高い交通環境で使われると、若干スタビリティに不満を感じます」。
よ~く解ります。私もヨーロッパで高速走行するならこの足を選びたい。されど日本のように0~100km/hくらいの速度域で使う状況だと、少しばかり硬いのだった。
私のアウトランダーPHEVは後から乗り心地の良いダンパーに設定変更してあるのだけれど、新型は一般道の乗り心地&ハンドリングいずれも圧倒的に好ましい。
タウンスピードでの乗り心地の良さを重視するなら標準仕様を選び、ネットなどで「アウトランダーPHEV ダンパー交換」などで検索すると対応策がいくつも出てきます。
ということで、ビルシュタイン仕様を選ぶか、ノーマルダンパー仕様を購入し、不満があれば乗り心地対策をするかジックリ考えるべきだと思う。
[レポート:国沢光宏/Photo:和田清志]
三菱 新型 アウトランダーPHEV ”S Edition”[4WD] 主要諸元
全長x全幅x全高:4695x1800x1710mm/ホイールベース:2670mm/車両重量:1900kg/乗車定員:5名/駆動方式:ツインモーター4WD/エンジン種類:直列4気筒 DOHC MIVEC 16V ガソリンエンジン/総排気量:1998cc/エンジン最高出力:118ps(87kW)/4500rpm/エンジン最大トルク:19.0kgf-m(186N・m)/4500rpm/駆動用バッテリー:リチウムイオン電池(300V/12kWh)/ツインモーター最高出力:[前]82ps(60kW)[後]82ps(60kW)/ツインモーター最大トルク:[前]14.0kgf-m(137N・m)[後]19.9kgf-m(195N・m)/ハイブリッド燃料消費率:19.2km/L[JC08モード燃費]/充電電力使用時走行距離(プラグインレンジ):60.2km/EV走行換算距離(等価EVレンジ):60.2km/電力消費率:5.90km/kWh/タイヤサイズ:225/55R18 98H/メーカー希望小売価格:4,789,260円[消費税込み]
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