【比較】三菱 eKスペース vs ダイハツ タント どっちが買い!?徹底比較(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
小さなボディと高機能を備えた究極の実用車2台を徹底比較
スマートフォンの普及率が1世帯当たり50%に達したという。携帯電話を持たない世帯もあるから、普及率は相当に高い。
私自身は、古い携帯電話(いわゆるガラケー)を修理に出したら、「費用は最低でも1万5000円かかります」と言われた。そこで仕方なくスマートフォンに変えたのだが、今のところ(今後も?)まったく使いこなせていない。それでも小さなボディに高機能を集約した造りは、確かに便利で魅力的だろう。
今では同じことがクルマにも当てはまる。新車として売られるクルマの約40%が軽自動車で、その内の70%以上が、背の高い空間効率の優れた車種になった。
背の高い軽自動車は、ボディとエンジンは小さくても、車内はとても広い。大人4名が乗車して、リアシートに座る乗員の頭上と足元には、タップリした余裕がある。前後と上下方向のスペースは、Lサイズセダンを上まわるほどだ。
リアシートを畳めば自転車を積める車種も多く、収納設備は多彩。「これ1台で何にでも使える」というあたりは、スマートフォンに通じるだろう。
地域によっては軽自動車は日常生活の必須手段だから、税金の安さは重要。値上げは許されないが、ここまで売れ行きが伸びた背景にあるのは、税額よりもスマートフォンに似た「小さなボディと高機能」だ。
いい換えれば「究極の実用車」で、いわゆるブームではないから、もはや廃れない。今後も背の高い軽自動車は売れ続け、やがて駆動力はモーターに代わり、さらに時間を経れば自動運転の時代を迎える。
未来都市では、人を乗せた小さな箱が、ゆっくりと網の目のように張り巡らされた専用の軌道を走っているだろう。走行するクルマの直前に人が飛び出すような、避けられない事故があってはならないから専用軌道なのだ。
とまあ話が綿菓子のように大きく膨らんだが、今の背の高い軽自動車は、未来のクルマに近いところにいる。好調な売れ行きも、未来に通じる流れを示唆したものかも知れない。だとすれば背の高い軽自動車は、クルマの進化の過程にいる。
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