【解説】マツダ 新型「CX-3」2015年春に日本を皮切りとしてグローバル発売を開始/渡辺陽一郎(1/2)

【解説】マツダ 新型「CX-3」2015年春に日本を皮切りとしてグローバル発売を開始/渡辺陽一郎
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噂の「マツダ CX-3」がLAオートショーで世界初公開!果たして「CX-3」とはどんな新型車なのか!?

近年、SUVの注目度は高い。日本における月間販売ランキングを見ても、「マツダ CX-5」「ホンダ ヴェゼル」「トヨタ ハリアー」といった人気のSUVが、上位から中盤にランクインしている。

SUVはもともと悪路の走破力が高いクルマとして登場したが、今では個性的なエクステリアなどで人気を集めている。ボディの上半分はワゴンや5ドアハッチバックに準じるからセダンよりも車内が広く、ボディの後部にリアゲートを備えるために荷室も実用的だ。

SUVは、デザインや走りでコンパクトカーやミニバンとは異なる趣味性を備えていながら、居住性や日常的な使い勝手にも優れており、様々なニーズを上手に両立させている。

だが、SUVを検討すると大半の車種が北米などの海外市場を重視して開発されたから、ボディがどれも大柄となってしまう。5ナンバー車はわずかで、全幅が1,800mm以下の車種も少ない。奥様が運転することも考えると、取りまわし性がネックとなる。

マツダ CX-3

そんな悩みを解消してくれそうなSUVが、2014年11月に開催されたロサンゼルスオートショーで世界初公開された「マツダ CX-3」だ。

日本での発売は来年2015年の春頃が予定されており、日本から順次グローバルに販売を開始する予定だ。

グレード構成や価格などの詳細は現時点では不明だが、エクステリア&インテリアとその特徴が明らかにされたのでさっそくレポートしたい。

コンパクトカーらしからぬエクステリアが特徴的、日本では立体駐車場に入るというメリットも

マツダ CX-3マツダ CX-3

マツダ CX-3のエクステリアは、今日のマツダ車のブランド表現に沿っており、コンパクトカーながらSUVらしい力強さを感じさせる。

フロントマスクにはワイドなラジエターグリルが装着され、左右には切れ長のヘッドランプが備わる。フェンダーも大きく張り出され、サイドウィンドウの下端は後ろに向けて持ち上げられた。その躍動的な雰囲気は、同社のCX-5にも似ている。

CX-3で注目すべきは「ボディサイズ」。全長は4,275mmと短く、全幅は3ナンバーサイズではあるが1,765mmに抑えた。

既存のSUVで数値が最も近いのは「ホンダ ヴェゼル」。全長はCX-3が20mm短く、全幅も5mm狭いが、ほぼ同じ大きさになる。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2,570mmだから、共通のプラットフォームを使うデミオと同じ数値だ。ヴェゼルよりは40mm短い。

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マツダ CX-3

日本のユーザーにとって大きなメリットは、全高を1,550mmに抑えたことだろう。この数値であれば立体駐車場を使いやすい。

国産SUVで全高が1,550mm以下に収まるのは、ルーフレールを装着しない「スバル XV」「日産 ジューク15RXアーバンセレクション」と数少ない。

ヴェゼルも全高は1,600mmを超えてしまうから、CX-3は立体駐車場の利用に優れた貴重なSUVともいえるだろう。

SUVながらも“スポーティ”に仕上げられたCX-3のインテリア

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内装を見ると、インパネやシートなどのデザインは各部をていねいに造り込んだ。メーターは大径で視認性に優れ、質感も高い。メーターフードにはソフトな表皮巻を採用し、合成皮革を使用してステッチが施されている。

装備としては「マツダコネクト」を採用。インパネの中央に7インチWVGAディスプレイを装着し、各種の情報を表示できる。専用のSDカードを挿入すれば、シンプルなカーナビとして使うことも可能だ。

前席はサイズを十分に確保。振動吸収ウレタンなどによって乗り心地に優れ、座り心地にもボリューム感を持たせた。左右席に座る乗員同士の間隔も十分な広さだ。

ドライバーと前輪の間隔を相応に確保することで、ペダルが左側へ不自然に寄る違和感も抑えた。ドライバーの視線の高さは、地上から1,250mmに設定。腰高感を抱かせず周囲の見晴らしも良い。後席は着座位置を高めに設定し、圧迫感を解消している。

エクステリアをスポーティに仕上げながら、前後席の乗降性も良い。SUVとあって着座位置が適度に高いから、乗り降りする時の腰の移動量が少ない。後席を含めて乗降時の足の取りまわしにも配慮して開発された。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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