マツダ 新型アテンザ vs レガシィ どっちが買い!?徹底比較(4/4)

マツダ 新型アテンザ vs レガシィ どっちが買い!?徹底比較
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新型アテンザの乗り心地には注意したい。セダンとワゴン、ディーゼルのXD、ガソリンの2リッターと2.5リッターでそれぞれサスペンションの設定を変えて最適化を図ったが、全般的に硬めだ。

2リッターの17インチタイヤ装着車は最もソフトだが、2.5リッターと19インチの組み合わせはけっこう硬い。バタバタした粗さ、ユサユサと上下に揺すられる印象はなく、収まりは良いが、街中ではコツコツした突き上げ感が伴う。19インチのコーナリング時における踏ん張り感は申し分ないが、購入するなら不快感を抱かないか確かめたい。

対するレガシィの乗り心地は快適だ。2.0GT・DITはブリヂストン ポテンザRE050Aの18インチ(225/45R18)を装着し、見栄えの面では硬めの乗り心地を連想するが、路面のショックを伝えにくい。

新型アテンザは現行型になって走行安定性を大幅に高めたが、乗り心地も含めて考えるとスポーティ指向が強い。レガシィは4WDとの相乗効果で高い走行安定性を確保しつつ、性格的には乗り心地を含めて向上させたバランス型だ。

共に安全性能を装備するクルマだが、総合的にはアイサイト

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新型アテンザとレガシィに共通する特徴として、安全装備の充実が挙げられる。車両が前方の状況を把握し、衝突の危険を感知してドライバーに警報を発したり、自動的にブレーキを作動させることも可能だ。

レガシィは2つのカメラを使うアイサイト。アテンザはミリ波レーダー、レーザーレーダー、カメラを組み合わせたスマート・ブレーキ・サポート&スマート・シティ・ブレーキ・サポートになる。衝突被害の軽減と相対速度差が少ない状況での衝突回避、車線逸脱の警報といった機能は共通だが、アイサイトはカメラを使うため、反射の弱い歩行者や自転車も認識しやすい。信号待ちなどで、先行車が発進しても自車が停止している時、発進が可能になったことを促す機能も備わる。

一方、新型アテンザはリア・ビークル・モニタリング・システムを採用。2車線道路を走行中、斜め後方から接近する車両を検知してドアミラーの内部に表示し、レーンチェンジを行おうとすれば警報を発する機能が備わる。車間距離を自動制御するクルーズコントロールも異なる。

レガシィは全車速追従型だから停止状態までカバーするが、新型アテンザのレーダークルーズコントロールは、時速30~100kmの範囲内で作動。30kmを下まわった速度域ではドライバーが自分でブレーキやアクセルを操作する。

先行車が停止したのにドライバーがブレーキを踏まない時、アテンザでもスマート・シティ・ブレーキ・サポートは作動するが、レガシィのアイサイトと違って車間距離を十分に取って止まるわけではない。あくまでも緊急ブレーキだ。

両車とも一長一短だが、総合的に判断すればアイサイトの方が充実しているだろう。

グレードの組み合わせによって異なる勝敗

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価格の割安感はどうか。

レガシィの2.5iアイサイトは、セダンのB4が274万500円、ツーリングワゴンが289万8000円だ。新型アテンザ25S・Lパッケージは、本革シートなども装着されてセダン、ワゴンともに300万円になる。

そこで、レガシィにヒーター付きの本革シート(13万6500円)をオプション装着すると、B4が287万7000円、ツーリングワゴンは303万4500円。レガシィに27万円相当の4WDが備わることを考えると、新型アテンザの19インチタイヤなど装備の違いを加味しても、2.5リッターモデルの比較ではレガシィが買い得になる。

ならば新型アテンザがディーゼル、レガシィが2.0GT・DITではどうか。

レガシィは価格が大幅にアップして、13万6500円の本革シートを加えると、B4は367万5000円、ツーリングワゴンは383万2500円だ。新型アテンザXD・Lパッケージはセダン、ワゴンともに340万円だから、4WDのコストを踏まえるとセダンの買い得感は同等。ワゴンについては40万円以上の価格差になってアテンザが買い得だ。

ちなみに新型アテンザのワゴンは、セダンが装着しないルーフレール、リアスポイラー、カラクリトノカバーなどを備えて価格は同じ。セダンのホイールベースが長いといった差はあるが、装備を比べるとワゴンが15万円ほど割安になる。この違いがレガシィが2.0GT・DIT対アテンザXD・Lパッケージでは買い得感の勝敗に影響した。

いずれにしろ、新型アテンザではディーゼルが買い得で魅力的。セダンとワゴンでは後者が割安だが、前述のようにリアシートの居住性と走行安定性が少し下がる。居住性や走りの質を求めるなら、セダンのディーゼルがベストだ。そうなればレガシィB4に十分に太刀打ちできる。

一方、レガシィを買うなら、ボディタイプを問わず2.5iアイサイトがベスト。このグレードであれば、新型アテンザよりも魅力度は高い。

新型アテンザ vs レガシィの結論は、上記のようにグレードの組み合わせによって勝敗が異なる。これが私の結論だが、さて、クルマ好きの読者諸兄はどのように判断されるだろうか。

時代は軽自動車&コンパクトカーにシフトしているが、まだまだ楽しみは残されている。諦めるのは早いと思う。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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