【美女の乗るクルマ】-scene:24- レクサス RC F × 清瀬まち

  • 筆者: 安藤 修也
  • カメラマン:カメラマン:小林 岳夫 Model:清瀬 まち
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早朝の街中を逃げる女と追う男。どう見たって常軌を逸している光景だ。今度こそ彼女・まちを失ってしまうかもしれないという恐れが、今にも動きを止めてしまいそうな僕の足に最後の力をみなぎらせる。路地が袋小路になったところで、彼女は足を止めた。こちらを振り向くと、笑っているとも怒っているともつかない表情を見せた。僕は息を切らせながら彼女の肩に手をかけ、路肩に置きっ放しの愛車の元へと連れて行く。僕たちはあと何回こんなことを繰り返さなければならないのだろうか。想像するだけで、全身から力が抜けていく───。

(この物語はフィクションです。)

 

■レクサス RC F × 清瀬まち フォトギャラリー(画像70枚)

目次[開く][閉じる]
  1. 彼女は突如として走り出す───。
  2. だってクルマって走るためのもの
  3. 人間に例えるなら、きっと“ダークヒーロー”
  4. Bonus track

彼女は突如として走り出す───。

彼女の名前は、清瀬まち。前衛芸術家として活動している。僕は小説を書いてメシを食っている身なので、同じクリエイターという人種ではあるものの、僕の活動が国内限定なのに対して、まちは現在、世界的な有名人である。

卒業してすぐ、自称“芸術家”となったまちは、世界中をヒッチハイクしながらあちこちに芸術作品を残してまわってきた。作品というのは絵であり、時には廃屋の壁に、時には道路に、またある時には看板に、ひとりだけで描き上げ、「まち」というサインだけ残し、ひっそり立ち去ることを繰り返した。

彼女にとってその行為は落書きのようなものであったが、その絵が、見る人の胸をざわつかせるものだったため、ネットであっという間に噂が広まった。わずか数年で時代の寵児となった彼女は、いつからか、自称ではなく、多くの人から認められる前衛芸術家となっていたのだ。

そんな彼女と僕が一緒に暮らすようになってもう1年になるが、今朝繰り広げられた逃亡劇のようなものは、今回が初めてではなかった。彼女は突如として走り出すのだ。朝食を食べていたかと思ったら急に家から飛び出していったり、出かけ先でも何度か姿をくらましたことがある。翌日にふらっと家へ帰ってくることもあれば、1週間後に帰ってくることもあった。

今、助手席に大人しく、まるでふてぶてしい猫のように座っている彼女は、いったいどんなことを考えているのだろうか。ドライブ中はいつだって外ばっかり見ている。そして、「止めて。そこで一緒に朝日を見よう」などと、今日も勝手なことを言う。

黄色いボディカラーのRC Fは、エアロパーツで武装されていることも相まってとても目立つ。だから、むやみやたらな場所に停めたくない。もっともRC Fのエアロはどれも空気力学に沿ったもので、大きなエアアウトレットもサイドやリアのスポイラーも、すべては速く走るために効率を追求した、機能的なパーツである。理解しているのはオーナーの僕だけかもしれないが……。

だってクルマって走るためのもの

RC F。いうまでもなくレクサスが誇るプレミアムスポーツクーペだ。

ボンネットの下に収まるのは5リッターのV8エンジン。ターボじゃなくてNAを選ぶ人間の気持ちは、昨今の“小排気量・小型化”の流れに迎合したヤツらにはきっとわからないだろう。だが、いつかの雨の日に出会ったまちは、そんな僕の気持ちを、たしかにわかってくれた。

まちは有名になった後も日本を含む世界中を、ひとり周り続けていた。僕が行きつけの画材屋に訪れていた時、急な通り雨をやり過ごすべく店に入ってきたまちと偶然目が合った。

まち:「外に停まってるあの黄色いクルマ……」

僕 :「ああ。あれ、僕のです」

まち:「見てもいいですか?」

彼女は僕のRC Fに目を止めた。そして話の流れから助手席に乗せてあげることになった。僕は、いつの間にか調子に乗って大排気量NAの素晴らしさを、「無駄かもしれないけど、気持ちいいんだ」と雄弁に語っていた。

まち:「いいと思いますよ。だってクルマって走るためのものですから、走るための部分は立派な方がいい。冷蔵庫は冷やす、電話は通話する、テレビは画像を映す、クルマは走る! それでいい」

それが彼女の言い分だった。

今、まちはこのクルマのことをどう思っているのだろう。ふと、彼女と視線が絡んだ。

まち:「なあに?」

僕 :「いや、何考えてるのかなって」

まち:「ここから見る朝日ってすごくキレイなの」

僕 :「それだけ?」

まち:「それだけ」

色素が薄めで、中性的な顔立ち。まちは、不思議なくらい美しい。しかし表情からは、心の中がまったく読めない。なぜどこかに逃走するのか。もしかしたら、僕のことなんかなんとも思ってないのかもしれない。危なげな香りのする魅力を秘めた横顔を眺めていると、それでもいい、今隣にいてさえくれればそれでいい、と思えてくるのである。

人間に例えるなら、きっと“ダークヒーロー”

RC Fは足まわりがすごくいい。とにかくサスがしなやかで、よく動く。だから乗り心地が快適だ。さすがレクサス! と言いたいところだが、僕はこのクルマに乗っているとロックが聴きたくなってくる。クラッシックで癒されるより、ハートをつついてくる音楽が欲しくなるのだ。

オーディオのボタンを押すと、流れてきたのはザ・ビートルズの『ヘルター・スケルター』だった。「ビートルズ史上最も激しい」と言われた曲だが、今の時代に聴けばそれほどではない。しかしこのRC Fの走りにはこのくらいのビート感が心地よかった。

まち:「ヘルター・スケルターだね」

僕 :「これ、ポールは、ザ・フーみたいな曲を作りたかったんだってね」

まち:「そうそう、あと最後にリンゴが怒鳴ってるの!」

彼女が言うなり、僕と彼女は二人同時に叫んだ。

「指にマメができた!」

そして一緒に笑った。

次はストーンズ、そのあとはツェッペリン、そしてAC/DCと、帰宅する道中、二人は車内でずっとロックを聴いていた。彼女も僕も、なんだか疲れていたし、無意識のうちに自分を戒め続けてきたのだ。しかし、RC Fに乗って走っているうちに、いつの間にか二人の心は解放されていた。

家に着き、クルマから降りたまちは、こうつぶやいた。

まち:「RC Fの姿は、人間に例えるなら、きっと“ダークヒーロー”だろうな」

僕 :「それ、同じこと思ってた」

エアロパーツはゴツいし、ボンネットも黒い、たいていの人はヤンチャなクルマだと思うだろうが、僕はこれが“ロック”だと思っている。不調和のなかの調和。駆け出しのビートルズが、ドイツでパフォーマンスをしていた頃、観衆はそのロックな曲を「不良の音楽」と言ったというが、わかる人にわかればそれでいい。

まちは、一緒の家に住んでいても僕を安心させてくれないし、時々、こちらの血の気が引くような行動をとる。ただ、それでもいいと思った。だって面白いじゃないか。僕がよければ、それでいい。

僕 :「キミといると、一抹の不安は残るけど、毎日飽きないよ」

すこしだけ悪口のつもりで言ったのだが、彼女はニコニコ微笑みながら、こう返してきた。

まち:「でしょ。私もそう思う」

[Text:安藤 修也/Photo:小林 岳夫/Model:清瀬 まち]

■レクサス RC F × 清瀬まち フォトギャラリー(画像70枚)

Bonus track

清瀬 まち(Machi Kiyose)

1991年3月23日生まれ(28歳) 血液型:B型

出身地:岡山県

日本レースクイーン大賞2016 グランプリ受賞

SUPER GT LEXUS TEAM SARD 2019 KOBELCO GIRLS

SUPER GT LEXUS TEAM SaRD 2018 SaRDイメージガール

SUPER GT エヴァンゲリオンレーシング2017

2018 RIZINガール

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レクサス/RC F
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新車価格:
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安藤 修也
筆者安藤 修也

1976年生まれ。埼玉県出身。ベストカー、CARトップ、GetNaviの各編集部勤務を経て、2010年より清水草一率いるフリーランス集団『フォッケウルフ』に所属。現在は、素浪人エディター&ライターとして、自動車専門誌、一般誌、Webなどで幅広く活動中。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

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