“80万円”のプロセッサと同様の技術を採用!三菱電機オーディオナビシステム「DIATONE SOUND.NAVI」発表会速報
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“カーナビ”に“優れた音質”で新たな付加価値を見出す三菱電機
三菱電機は本日、新カーナビブランド「オーディオナビシステム “DIATONE SOUND.NAVI”」、および新製品カーナビゲーション「NR-MZ60PREMI」「NR-MZ60」2機種を発表した。発売日は7月4日、価格はオープン。
DIATONE(ダイヤトーン)といえば、同社の歴史あるオーディオ(スピーカー)ブランド。1946年に誕生したDIATONEは1999年に民生用オーディオ部門から撤退しカーオーディオのみ販売を続けていたが、ここへ来てカーナビゲーションにその名が付加された。もちろん、カーナビに「DIATONE」の名が付くのは初となる。
近年、カーナビゲーション市場はメモリーナビなどの普及による低価格化、さらにはナビの機能自体も平準化が進み、差別化が難しくなっている。
そこで三菱電機では、カーナビユーザーのドライブにおける実態を改めて調査。 ドライブシーンでカーナビに最も近いユーザー行動である「音楽再生」へと着目し、そこにカーナビの新たな付加価値を求めた。
一方、カーオーディオ業界における三菱電機は、2008年にDIATONEの「DA-PX1」プロセッサが 80万円という高価格ながら「オートサウンドグランプリ2008 ゴールデンアワード」を受賞するなど好評を得ていた。
高級カーオーディオ市場で確固たるポジションを築いていた三菱電機では、 カーオーディオ「DIATONE」の高音質をカーナビゲーションで実現させるために 新ブランド「DIATONE SOUND.NAVI」を立ち上げ、今回の「NR-MZ60」発売に至ったという。
新製品「NR-MZ60」には、高級オーディオと同等の音質を実現するために、前述の「DA-PX1」における 高音質技術が全面的に採用された。32bit高精度・高音質D/Aコンバーターの採用により、 ハイエンドオーディオに匹敵するほどの、緻密で臨場感あふれる再生を実現。
今までは聴こえなかった音が聴こえる程に、キメ細かい音の再生が可能になっているという。
また、車内の形状や素材の影響によって乱れが生じた音を高級オーディオ同等のキメ細かい音質調整補正する「左右独立31バンドグラフィックイコライザー」や、リスナーと各スピーカー間の距離差からうまれる音波の到達時間の不揃いを補正する「マルチウェイ・タイムアライメント機能」など、 音質調整機能なども高級カーオーディオと同等のものが備わっている。
もちろん車種は問わずに高音質の再生が可能!
ラインナップは、プレミアムモデルの「NR-MZ60PREMI」(プレミ)、スタンダードモデルの「NR-MZ60」の2機種が用意されている。販売目標台数については、上記2ラインナップで1万台を狙っているという。
高音質が売りとなる同機種ではあるが、取り付ける車種については軽・コンパクトカーからプレミアムな輸入車まで問わないとのこと。発表会会場には、ミニやメルセデスなどの輸入車からフィットなどのコンパクトカーまで幅広い車種が用意されていた。
価格についてはオープンとなっているが、同社では「NR-MZ60PREMI」が20万前後、「NR-MZ60」は16万前後程度を予想しているとのことだ。
他社のカーナビメーカーがスマートフォン対応などの新製品を続々と発表するなか、 三菱電機では自社のプレミアムブランド「DIATONE」を活かし、独自路線でカーナビ市場に活路を見出そうとしている。
「音」でカーナビ市場を切り拓くことは出来るのか、今後の販売動向が注目される。
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